26日、プロ野球セ・リーグが開幕した。優勝候補筆頭に挙げられている巨人は東京ヤクルトに快勝し、4連覇に向けて好発進。また、昨季Bクラスに転じた阪神は新加入の城島健司が4打点をマークするなど、打線が奮起し、逆転勝利を収めた。野村謙二郎新監督のもと再建を目指す広島は、プロ4年目にして初の開幕投手を担った前田健太が攻守にわたり活躍。昨季2位の中日を下し、幸先よいスタートを切った。
 巨人は4回に坂本勇人のエラーでヤクルトに先取点を許し、先に相手にリードを奪われるかたちとなった。この嫌なムードを払拭したのが、2年ぶりに開幕スタメンとなった高橋由伸だった。2回、1死満塁で迎えた第1打席は凡打に倒れた高橋だったが、4回1死一、三塁と再びチャンスに巡ってきた第2打席はライトへ鋭いライナーを飛ばし、同点タイムリーを放った。この一打で打線が奮起する。5回、阿部慎之助の2点タイムリーで勝ち越すと、6回にはラミレスにもタイムリーが出て試合を決定づけた。投げては2年ぶりに開幕投手に抜擢された内海哲也が8回1失点の好投を見せ、原辰徳監督の期待に応えた。

 阪神と横浜の試合は、メジャーから5年ぶりに日本球界に復帰した城島が起爆剤となり、阪神が逆転勝ちを収めた。序盤は横浜主砲の村田修一のホームランなどで3点をリードされた阪神だったが、4回、鳥谷敬が四球で出塁すると、金本知憲、新井貴浩が続いて1点を返した。なおも無死二、三塁から城島が走者一掃となる同点タイムリー。さらには桜井広大にチーム今季初のホームランが飛び出し、阪神が勝ち越す。城島は7回にも2点タイムリーを放ち、試合を決定づけた。この日、城島は4打数3安打4打点。桜井とともにお立ち台にも上がり、最高のかたちで復帰戦を飾った。

 13年ぶりのAクラスを目指す広島はエース大竹寛を故障で欠いての不安な開幕となった。しかし、これを吹き飛ばしたのが次代エース候補の前田健だった。昨季2位の中日相手に、8回を和田一浩の一発で失った1点に抑え、無四球の好投を披露。打っては4回、2死一、三塁の場面でタイムリーを放ち、貴重な追加点をあげた。12球団最年少、43歳の野村新監督が初陣を白星で飾り、好スタートを切った。