重度の花粉症に悩まされている。鼻はズルズル、のどはヒリヒリ、目はクシュクシュ。こんな日々があと1カ月以上続くと思うと憂鬱になる。
弊社ではHも花粉症のはずだが、今年はすっきりとした表情をしている。そう言えばマスクをしている形跡もない。
「今年は大丈夫なの?」
「ええ、完治したみたいです」
「完治!?」
「レンコンを食べたら治ったんですよ」
「……」
Hが言うには、レンコンに含まれるムチンやタンニン、ポリフェノールが花粉症に効くと聞き、試したら本当に治ったというのだ。
花粉症がそんなに簡単に退治できるものなのか。疑問に感じた私はある医療シンポジウムに出席した際、専門医に確認した。
「先生、レンコンで花粉症が治るんでしょうか? うちのスタッフがそう言っているんですけど…」
ニヤリと笑ったドクター、傍にいるHを見て、こう言った。
「ああ、レンコンはよく効くんですよ。大きな穴があいているでしょう。鼻もね、スースー通るようになるんです。アッハッハッ」
それを受けてHいわく。「ほら、先生も仰ってたでしょう。やっぱりレンコンは花粉症に効くんですよ」
病は気からと言う。花粉症も気の持ちようなのか…。
八百屋の前で、ふとレンコンが気になる今日この頃である。
(編集長N)
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