1日遅れのサプライズ

　早いものでもう3月ですね。春の訪れを待ちわびる反面、花粉の飛散を考えると少し憂鬱でもあります。スタッフの数名は既に花粉症を発症し、薬とマスクが手放せない毎日のようです。更にこれからPM2.5による影響も心配です。

　さて、改めて２月を振り返ってみると、弊社はイベントの多い月でした。14日はバレンタイン、25日は編集長の53回目のお誕生日でした。

　毎年スタッフ皆でお誕生日プレゼントを送っておりまして、ここ３年間はチョコレート、シャンパン、ハーゲンダッツの商品券と食品ばかりが続いたので、今年は、冬の取材に大活躍するであろうロングのベンチコートにしました。

　しかし生憎、編集長は誕生日当日は野球のキャンプ取材で沖縄でしたので、スタッフ皆で相談し、編集長から電話がきても誕生日には触れず、忘れている風を装い、翌26日にサプライズプレゼントしようと決めました。

　ところが、取材が終わり飛行機に乗る直前に最後の電話があり、用件が済んだので切ろうとしたその時、編集長が意を決した様子で切り出しました。

「あのさぁ、今日、オレ誕生日なんだよ……」
「あっああ、そうでしたよね…。お、お誕生日おめでとうございます。」
「随分、そっけないなぁ。なんだ、やっぱり忘れてたのか……」
「いえいえ、決してそんなことはないんですけど……」
「まぁいいよ……」
「お疲れ様でした」
　
　明らかにがっかりした様子の編集長でしたが、スタッフがお誕生日を忘れたと思わせたのなら予定通りでした。

　翌26日、午前中の取材を終え事務所に戻った編集長は、昨日の誕生日の一件が尾を引いてか、かなり低いテンションで書斎に消えていきました。

　ところが、すぐにかなりのハイテンションで、嬉しそうにプレゼントを抱えてスタッフルームに入っていらっしゃいました。
「みんな、プレゼントありがとう！！」
「編集長、早く開けてみて下さい！」
「この感じは枕かな？」
「枕じゃないんですけど……」
「枕っぽいな」
「いや、枕じゃないです！」
「おお、コートか！？これいいね～！！来年着るよ、みんなありがとう！」
　
　来年のプレゼントは“枕”ですね。

（ｽﾀｯﾌH）