9日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2007」第3ラウンド第1戦が札幌・きたえーるなどで行なわれた。南米の古豪・ペルーと対戦した日本は3−1で勝ち、4勝目を挙げた。
(写真:大山加奈の登場に会場が沸いた)

日本 3−1 ペルー
(25−18、25−13、22−25、25―19)
 もう、1敗も負けることは許されない日本。最後の望みをつなげるには、今日から始まった札幌での3連戦での全勝が絶対条件だ。

 第1セット、序盤はペルーのしつこいレシーブ、ブロックに苦しめられた日本だが、徐々にペースをつかみ、幅広い攻撃を見せる。荒木絵里香、杉山祥子のセンター線をおとりにした高橋みゆき、木村沙織の一人時間差や栗原恵のバックアタック……さらには竹下佳江がブロックを決め、日本は勢いに乗る。珍しく竹下がサーブをミスする場面も見られたが、最後は杉山がこの試合自身初めてのポイントとなるブロードを決め、25−18で第1セットを奪った。

 第2セットも完全に流れは日本だった。いきなり4ポイント連続で主導権を握ると、13−6と7ポイント差をつけたところで、柳本晶一監督は大山加奈を投入した。その大山が期待に応え、レフトからブロックアウトを狙ったスパイクが決めると、今度はエースのミラグロス・モイのスパイクをブロック。勢いの止まらない日本は、12ポイント差をつけてこのセットも取った。

 このままストレートで勝ち取るかと思われた第3セット、日本は足元をすくわれる。いきなり6連続でポイントを奪われると、日本はオーバーネット、ドリブルとミスを連発。相手のサービスエースが決まるなど、一時は9ポイント差をつけられてしまう。それでも8ポイントを連取し15−16と1ポイント差に詰め寄った。だが、あと一歩のところで逆転することができず、このセットを落としてしまう。最大の敗因は日本のサーブレシーブにあった。これまで鉄壁の守りで何度もチームを救ってきたリベロの佐野優子が45%しか返すことができなかったのだ。

 第4セットは再び一進一退の攻防となったが、日本は第3セットで崩れたサーブレシーブをきっちりと修正してきた。これで波に乗った日本は、徐々にリードを広げる。結局、25−19でこのセットを奪い、セットカウント3−1でペルーを下した。
 
 通算成績を4勝2敗とし、5位に浮上した日本は、明日はヨーロッパ特有の高さを誇る強豪・ポーランドと対戦する。4年前のワールドカップでは苦しみながらも逆転で日本が勝利した相手だ。今大会では既に4敗目を喫しているポーランド。モチベーションは日本の方が高い。明日は第1セットから日本のペースに持ち込み、一気に勝利をつかみたいところだ。