米男子ゴルフの祭典「マスターズ」は日本時間9日、2日日を迎えた。3度目の出場となる石川遼は、この日1つスコアをあげ、通算2アンダーとして20位タイにつけ、初の予選突破を果たした。また、日本人アマチュア選手としては初めてマスターズの舞台を踏んだ松山英樹も通算1オーバーで43位に入り、予選を通過した。松山は東北福祉大の2年生。19歳1カ月での予選通過は日本人最年少の快挙となった。昨年は決勝ラウンドに進み、29位だった池田勇太は通算4オーバー。41歳で初のマスターズ挑戦となった藤田は大きく崩れ、通算5オーバー。いずれも予選落ちした。首位は10アンダーでローリー・マキロイ(英国)。タイガー・ウッズ(米国)は7アンダーで3位に浮上している。
 3度目の正直だった。初日を1アンダー24位タイとまずまずの位置で終えた石川は、2番でバーディを奪い、好スタートを切る。7番でボギーを叩いたものの、10番のセカンドショットではグリーンの傾斜をうまく利用してピン側30センチに寄せる一打をみせ、このホールをバーディとする。

 14番は3パットのボギーで後退した石川。直後の15番でも第2打をグリーン脇のバンカーに入れてしまう。しかし、そこから冷静に寄せて、逆にバーディを奪った。大崩れしない内容には、3年目の進化がみてとれた。

 小さい頃から憧れた舞台で、ついに4日間戦える権利を得た。しかし、あくまでも石川の夢は「マスターズ制覇」だ。現在、首位を走るマキロイは21歳。決して石川だけが若いわけではない。残り2日間、本当の勝負が始まる。

 初出場の松山が日本ゴルフ界の歴史にまた新たな1ページを書き加えた。日本人アマチュアとして初のマスターズで堂々の決勝ラウンド進出。しかも日本人最年少記録更新のおまけつきだった。

 イーブンパーで初日を終えた松山は2番でディーショットを右の林に打ち込んでしまう。それでも、しっかりリカバリーし、パーでまとめた。4番、7番とボギーでスコアを落としたものの、プロでも苦戦する難コースにひるまない。

 後半も2つのバーディーを奪うなど健闘し、結局この日は1オーバー。ホールアウト時には予選通過は微妙なラインだったが、ギリギリで突破が決まった。今大会、アマチュア選手は全体で6名が参加し、決勝ラウンドの資格を得たのは松山ただひとり。最高成績を収めたアマチュア選手に贈られる「ローアマチュア」が確定した。