日本サッカー協会は25日、6月に行われる国際親善試合「キリンカップ2011」の大会概要を発表した。日本代表は6月1日にペルー代表と東北電力ビックスワンスタジアムで、7日にチェコ代表と日産スタジアムで対戦する。また、1日はキリンカップの前にU-22日本代表が同オーストラリア代表と対戦することも決まった。
 東日本大震災後、初となる国際親善試合の対戦相手が決まった。南米のペルー(FIFAランキング54位)、欧州のチェコ(同32位)と、ランキング上では13位の日本が上回る。しかし、決して楽な対戦相手ではない。

 ペルーは前線が手強いチームだ。シャルケ04で内田と同僚のジェフェルソン・ファルファン、ブレーメンに所属するクラウディオ・ピサロらドイツ・ブンデスリーガで活躍する選手が揃う。コパ・アメリカでは別のグループに属するが、対南米の格好のテストとなる。

 また、チェコは、東欧のタレント軍団。MFトマス・ロシツキー(アーセナル)、GKペトル・チェフ(チェルシー)など、イングランド・プレミアリーグのトップクラブでプレーする選手もいる。2012欧州選手権の予選では、スペインに次ぐ2位につけ、つなぐサッカーを得意する攻撃的なチームだ。

 日本代表の指揮官アルベルト・ザッケローニは今回の対戦国決定に際し、次のようなコメントを発表している。
「9月に始まるワールドカップ予選を前に、南米と欧州というタイプの異なるチームと試合ができることは、とてもよい準備の機会であり、大切な2試合となる。選手達の状況を聞いたり、我々のやり方の確認ができることは、とても有意義なことである。海外でプレーする選手達はリーグ戦も終わり、いつも以上に試合に集中してくれると思っているし、代表選手全員がさらに理解を深める良い機会としていきたい」

 東日本大震災の影響により、3月のモンテネグロとニュージーランドとの国際親善試合が中止となった。代表強化の上では、今回のキリンカップは、より一層貴重な機会となる。出場を予定している7月のコパ・アメリカ、そして、9月に始まるブラジルW杯のアジア3次予選に向けて、有意義な2試合にしたい。

<キリンカップ2011>

◇6月1日(水)
日本代表 × ペルー代表
東北電力スタジアム(新潟)

◇6月4日(土)
ペルー代表 × チェコ代表
松本平広域公園総合球技場アルウィン(長野)

◇6月7日(火)
日本代表 × チェコ代表
日産スタジアム(神奈川)