27日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2011」の第6戦、世界ランキング18位の日本は同12位、アフリカ覇者のエジプトと対戦。ブロックシステムが機能した日本がエジプトの攻撃を止め、逆転で今大会初勝利を挙げた。

日本 3−1 エジプト
(27−29、25−17、25−23、25−12)
 この試合、日本はスターターに守備のいいWS石島雄介とWS米山裕太を起用した。これが功を奏し、第1セットの序盤、日本はエジプトのクイック攻撃を好レシーブで上げ、自分たちのチャンスボールに。一時は3連続ポイントを奪うなど、幸先のいいスタートを切った。だが、徐々にエジプトのブロックに日本のサイド陣がつかまり始める。エジプトは第2ラウンドまで出場国トップのアタック決定率を誇るエースのWSサラフがライト、レフト、バックからと強烈なスパイクを日本のコートにたたきつけた。しかし、日本も中盤に相手のミスにも助けられ、2度の3連続ポイントで最大5点差を追いついた。しかし、19−19からSアブダラ・アハメドが2本連続でサービスエースを決め、再びリードを許した。それでも日本もなんとか追いつき、23−23とした。ここからエース同士の意地のぶつかり合いとなる。清水が決めれば、エジプトはサラフにトスを集め、サラフもその期待に応えた。そして5度目のセットポイントでサラフの意表を突く緩いスパイクが日本のコートに落ち、エジプトが先取した。

 第2セット、序盤はサイドアウトの取り合いとなる中、抜け出したのは日本だった、連続ポイントを重ね、徐々にリードを広げていった。一方のエジプトは大事なところでサーブにミスが出て、連続ポイントを奪うことができない。終盤にはMB山村宏太がクイック、ブロックと攻守にわたる活躍を見せた。そしてS宇佐美大輔にもブロックポイントが出て、セットポイントを迎えると、最後はエジプトのサーブがアウトとなり、セットカウントを1−1とした。

 勝負どころの第3セットも大接戦となった。序盤、エジプトが3連続ポイントを奪って1−4とリードすると、日本はMB松本慶彦がエジプトのクイック、さらにはエースのサラフと2本連続でブロックするなどし、4連続ポイントで追いついた。中盤にはアブダラのサーブで攻め込まれ、エジプトに4連続ポイントを奪われた日本だが、清水のパワフルなジャンプサーブでエジプトのレシーブを乱すと、チャンスボールをきっちりと決め、こちらも4連続ポイントを奪って、再び追いついた。そして終盤にはドリブル、スパイクミス、タッチネットと相手のミスが相次ぎ、流れは日本へ。清水のスパイクでセットポイントを迎えた日本は、石島がきっちりと決め、今大会初勝利に王手をかけた。

 迎えた第4セット、エジプトはミスが続出する。サーブ、レシーブとミスが続き、序盤から流れは完全に日本だった。日本は相手にきれいにスパイクを決めさせず、ブロックでワンタッチしたボールをレシーブし、自分たちのチャンスボールにして得点を重ねていった。そのため、このセットはエジプトのエースWSサラフは全く機能しなかった。終盤には米山、松本にブロックポイントが出るなど、日本のブロックシステムがエジプトの攻撃を完全に止めた。最後はエジプトのサーブがアウトとなり、ゲームセット。日本は6戦目にしてようやく初勝利を挙げた。