2日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2011」の第9戦で世界ランキング18位の日本は、同2位で高さのあるロシアと対戦。ワンタッチをねらった巧みな攻撃で善戦したものの、強烈なサーブに苦戦。さらに自らのサーブミスでリズムに乗り切ることができず、ストレート負けを喫した。

日本 0−3 ロシア
(23−25、16−25、23−25)
 セッター以外は200センチを超えるメンバーをそろえてきたロシアに対し、日本は長身セッター阿部裕太、身長200センチMB鈴木寛史、そしてブロックのいいWS石島雄介をスターティングメンバーに起用した。それが功を奏し、石島が203センチのWSマキシム・ミハイロフをブロックでシャットアウトすると、鈴木がブロックの間を抜けるクイックをきれいに決め、序盤は完全に流れを引き寄せた。だが、中盤以降はロシアの高い壁が日本の前にそびえ立った。19−15から清水、石島、そして再び清水がブロックにつかまった。さらに3連続ポイントを奪われて同点に追いつかれた日本は、最後はロシアの強烈なサーブに苦戦。石島が2度にわたってサーブレシーブをミスし、最後の最後に逆転を許した。

 第2セット、勢いに乗ったロシアが序盤から3連続ポイントを奪って試合の主導権を握った。逆に日本はいざ反撃という時にサーブをミスするなど、なかなかリズムに乗り切ることができない。守備のいいWS米山裕太、速いトス回しを得意とするS宇佐美大輔、さらに若手ホープのWS八子大輔を投入するなど、なんとか巻き返しを図ろうとした。しかし、サイド、バック、そしてクイックと多彩な攻撃を披露するロシアの勢いを止めることができず、逆に清水のサーブミスでセットポイントを迎えると、最後はまたもロシアのサーブに屈した。

 そして迎えた第3セット、日本はMB松本慶彦が連続で速攻を決めるなど、5−8から4連続ポイントを奪って逆転に成功。さらに10−10から清水、石島のスパイク、そして山村がロシアのクイックをシャットアウトし、リードを奪った。しかし、松本が珍しくサーブをミスすると、石島が2本連続でスパイクをブロックされ、すぐにロシアに追いつかれた。中盤以降はお互いに連続ポイントの奪い合いで激しい攻防戦が繰り広げられた。だが、最後もやはりカギを握ったのはサーブだった。22−22から清水のサーブがアウトになると、ロシアのサーブが決まり、マッチポイントを迎えた。日本は最後の大勝負に米山に代えて200センチの鈴木を入れ、ブロックポイントにかけた。しかし、石島が上げたスパイクレシーブをつなげることができず、ゲームセット。第3セットともに、日本のサーブミスが明暗をわけるかたちとなった。