22日、「FIVB(国際バレーボール連盟)ワールドグランドチャンピオンズカップ2013」の第3戦が東京体育館で行なわれ、日本は世界ランキング1位、ロンドン五輪で銀メダルを獲得したブラジルと対戦。第2セットは中盤以降、サーブで攻めて相手の守備を崩し、得点に結びつけて接戦に持ち込むも取りきることができず、結局ストレート負けを喫した。これで通算成績は0勝3敗となった。

日本 0−3 ブラジル
(17−25、23−25、18−25)
 第1セット、序盤からブラジルに連続ポイントを奪われ、劣勢に立たされた日本は、中盤以降も流れを引き戻すことができない。それでも終盤にWS石島雄介のスパイク、WS越川優のブロックが決まるなど3連続ポイントを奪って、粘りを見せる。しかし、時既に遅し。日本は8点差をつけられ、このセットを落とす。

 続く第2セット、2−2から日本はサーブ、サーブレシーブのミスが重なるなど、2−6と第1セットに続いて序盤から試合の主導権を握られる。しかし、8−13から越川のスパイクが2本連続で決まるなど、4連続ポイントを奪って1点差に迫った。さらに越川のサービスエース、石島のブロック、MB松本慶彦の速攻が決まるなど、必死に王者にくらいついていった。しかし、23−23からブラジルに2本連続で決められ、このセットを取りきることができなかった。

 崖っぷちに立たされた日本だったが、第3セットもサーブで攻め、序盤は一進一退の攻防戦が繰り広げられた。しかし、10−11から石島のスパイクがブラジルのブロックに止められるなどして4連続失点。ブラジルもサーブやスパイクでミスをするものの、日本は連続ポイントを奪うことができず、逆にミスで相手にポイントを与えた。サーブのいいMB横田一義のサーブがネットにかかり、さらにMB山村宏太の速攻がブロックされ、18−24とブラジルのマッチポイントを迎えると、最後は越川のスパイクがブロックにかかり、ゲームセット。日本は3連敗を喫した。

 それでも試合後、記者会見に臨んだ山村、石島、越川は口をそろえて「3試合の中で、一番手応えをつかんだ試合だった」と語り、チームの調子は右肩上がりであることを強調した。
 明日の第4戦で対戦する世界ランキング3位のイタリアに対し、キャプテンの山村はこう語った。
「日本がやらなくてはいけないことは、いかにミスを少なくするか。強豪相手にはリスクを背負ったプレーをしなければ勝てない。リスクを背負いながら、ミスを減らしていくことが重要」
 チーム再建の道半ばである“新生・龍神NIPPON”は、果たしてあと2試合、どんなバレーを見せることができるのか。2016年リオデジャネイロ五輪に向けた明るい兆しが見られることをファンは待ち望んでいる。

(文/斎藤寿子)