JRAの天皇賞・春(GI)は4日、京都競馬場(芝3200メートル)を舞台に行われ、4番人気のフェノーメノ(牡5・蛯名正義騎手)が3分15秒1で優勝し、連覇を達成した。春の天皇賞を2年連続で制したのはメジロマックイーン(1991年、92年)、テイエムオペラオー(2000年、01年)に続いて3頭目。昨年のダービー馬で1番人気のキズナ(牡4・武豊騎手)は末脚が不発で4着、ゴールドシップ(牡5・クレイグ・ウィリアムズ)は出遅れが響いて7着に終わった。
 ゴールを先頭で駆け抜けたのは人気のキズナでもゴールドシップでもなく、昨秋はケガで全休していた前年の優勝馬だった。
 レースは冒頭から波乱の幕開けとなった。ゴールドシップがゲート内で暴れて一頭だけ出遅れる。キズナは馬群の後ろにつけ、1周目のスタンド前では注目の2頭が最後方を走る展開となった。

 ディープインパクトの産駒、サトノブレス(牡4・浜中俊騎手)が先行する中、フェノーメノは中団の内を走る。第3コーナーから最終第4コーナーにかけて、キズナ、ゴールドシップが外から一気に前へ出ようとするが、サトノブレス、ラストインパクト(牡4・川田将雅騎手)が必死に逃げて差はなかなか縮まらない。

 そこへ足を伸ばしてきたのがフェノーメノだ。3月の復帰戦(日経賞)では伸びきれずに5着だったが、前のサトノブレス、ラストインパクトを最後の直線に入ってとらえ、抜き去る。外から出てきたウインバリアシオン(牡6・武幸四郎騎手)、キズナ、ホッコーブレーヴ(牡6・田辺裕信騎手)の追い上げもわずかにかわした。2着はクビ差でウィンバリアシオン、3着は伏兵のホッコーブレーヴがハナ差で入った。

 払戻金は単勝(7)で1,150円、馬単(7)−(12)で5,670円、3連単は(7)−(12)−(6)で211,180円の万馬券となった(成績、払戻金などは必ず主催者発行のものをご確認ください)。