NPBの実行委員会が6日、都内で行われ、千葉ロッテが打ち出していた四国アイランドリーグへの育成選手派遣は承認されなかった。ロッテは徳島インディゴソックスに来季より選手を送り込む構想を示していたが、実現は難しい状況だ。

▼高知の岸、捻金、日高、香川・越智が退団
 千葉ロッテは10月の実行委員会で、育成選手を5〜8名程度指名し、実戦経験を積ませるために四国に派遣したい考えを明らかにしていた。ところが、巨人の清武英利球団代表は「派遣が前提だと理念が崩れる」と発言。難色を示していた。

 この日の実行委員会でも各球団から、イースタン・リーグの2軍選手を混成した「フューチャーズ」などの活用を求められ、派遣容認には至らなかった。ロッテは育成選手獲得を視野に入れ、11日に入団テストを行うことを決めており、いずれにしても複数名の選手を育成指名する方針だ。

 そもそも育成選手とは何か。育成選手統一契約書には「支配下登録をめざし、球団に所属し、球団の指導を受け野球の技術、能力および品位あるマナーの養成等の一層の向上を目的にプロ野球選手として育成を受ける者」と書かれている。独立リーグへの派遣は、「球団に所属し、球団の指導を受け」る観点からみれば、趣旨から外れるかもしれない。しかし、選手にとってもっと大事なのは「野球の技術、能力」の向上だ。

 実行委員会では「フューチャーズ」の活用が対案としてあがっていた。しかし今季の「フューチャーズ」試合数は26(10月末まで)。90試合を戦ったアイランドリーグとは実戦機会に大きな差がある。野球のレベルアップのために何がベターな方法か。大切なのは手段より目的であることは言うまでもない。

<高知3選手、香川1選手が退団>

 IBLJはこの日までに下記の選手が退団することを発表した。いずれも本人の希望によるもの。

高知ファイティングドッグス
 岸健太郎(投手、3年目) 32試合4勝4敗、防御率6.23
 捻金孝行(投手、3年目) 30試合1勝6敗、防御率3.96
 日高大輔(内野手、2年目) 73試合、打率.172、0本塁打、14打点

香川オリーブガイナーズ
 越智一之(内野手、1年目) 38試合、打率.167、0本塁打、4打点
※成績はいずれも今季


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