26日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2007」(男子)第3ラウンド第2戦が、マリンメッセ福岡などで行なわれた。日本はW杯初出場のプエルトリコと対戦。このラウンドを3戦全勝し、最終ラウンドに望みをつなげたかった日本だが、プエルトリコにストレート負けを喫した。
(写真:松本の速攻が何度も日本を救ったが……)

プエルトリコ 3−0 日本
(25−23、25−23、25−21)
 第1セット、日本はサーブレシーブが乱れ、今大会初スタメンの山本隆弘のライト攻撃、山村宏太や松本慶彦の速攻が決まらずに苦しいスタートとなった。一方のプエルトリコは予想とは裏腹に序盤はキャプテンでスーパーエースのエクトル・ソトには上げず、センター線を使った攻撃のみで次々とポイントを重ねていった。4―10とリードを広げられた日本は、嫌な流れを切ろうとキャプテン・荻野正二を投入した。前日のエジプト戦で肩を負傷した荻野だったが、大声を張り上げながら、自らもスパイクを決める。キャプテンのプレーで息を吹き返した日本は、5連続ポイントを奪い、1ポイント差に詰め寄った。
 しかし、日本は痛いところでサービスミスが続き、あと一歩のところで逆転することができない。最後はサーブレシーブが乱れたところを、プエルトリコのブロックにつかまり、2連続失点し、惜しくもこのセットを落とした。

 第2セットは序盤から一進一退の攻防が続いた。日本は今大会最も調子のいい松本がクイックをきれいに決めていった。一方のプエルトリコも38歳のベテラン、ルイス・ロドリゲスの速攻、ようやくエンジンがかかり始めたソトのスパイクが決まり、互いに一歩も譲らない展開となった。この接戦を制したのは、プエルトリコだった。3連続ポイントでマッチポイントを迎えると、最後はソトがライトからきれいに鋭いスパイクを決めた。

 サーブレシーブがままならない日本は第3セット、千葉進也を投入し、守りを固める作戦に出た。その千葉がブロックアウトでポイントを奪うと、さらには宇佐美大輔が1枚ブロックでホセ・リベラのクロスをきれいに止め、日本は11−10とこのセット、初めてリードを奪う。その後はサイドアウトの取り合いが続いた。しかし、自らのミスで2連続失点を喫した日本はプエルトリコにマッチポイントを与えてしまう。最後はサービスエースを決められ、ゲームセット。

 これで3勝4敗となった日本は、今大会での北京五輪出場権獲得は絶望的となった。明日はヨーロッパ選手権で強豪・ロシアを下し、初のチャンピオンに輝いたスペインと対戦する。
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