活動3年目を迎えたダイキジュニアゴルフスクールが着実に成果を収めつつある。8月9日に高原ゴルフ倶楽部(久万高原町)で開催された愛媛県小中学生ゴルフ大会では、中学女子の部で3年生の野々村颯記さんが2位、小学男子の部で6年生の岡山史弥くんが2位、小学女子の部で4年生のマニックス・ジョイ明美さんが3位に入賞した。岡山くんは7月18日に新居浜カントリー倶楽部で行われた四国小学生ゴルフ大会でも3位に入り、10月の全国大会(千葉カントリークラブ)への出場権を獲得した。
(写真:夏の大会で好成績を収めたスクール生たち)
 また8月18日の愛媛ジュニアゴルフ選手権(高原ゴルフ倶楽部)では小学生の部で岡山くんが2位、中学生の部で1年生の竹下桃夏さんが1位と同スコアの2位と結果を残している。好成績をあげたのは、先に紹介した子どもたちだけではない。愛媛県小中学生ゴルフ大会では小学校男子の部でトップ10のうち半数をスクール生が占めた。

「全体の選手がレベルアップしている。これは予想以上の成果です」
 江口武志監督も手ごたえを感じる夏だ。昨年12月の就任以降、「練習のための練習ではなく、試合のための練習」をモットーに、実際のコースでラウンドする機会を増やした。

 ダイキ株式会社・大亀孝裕会長の働きかけもあり、現在、スクール生は土日にエリエールゴルフクラブ松山で一般利用が終了した後、コースでプレーをさせてもらっている。
「全国大会に出場する岡山にしても、体が成長してスイングがしっかりできるようになったことに加え、ラウンドの中でゴルフを理解してきたところが大きいと感じています。毎週のように実戦形式で練習することで、スコアをパーに近いレベルでまとめられるようになってきました」
(写真:「米ツアーで一番最初に優勝したい」と大きな夢を語る岡山くん)

 ゴルフは失敗するスポーツ――。ラウンド練習で江口監督は、そのことをスクール生たちに繰り返し伝えている。メンタル面で未成熟の子どもたちはひとつの失敗が、その後のプレーに大きく影響しかねない。「プロでも18ホールの間に2、3回はミスショットするものです。ミスを防ぐことはもちろん、ミスした後の一打が大切です」

 実際のコースで経験を積むことで着実に成長を見せているスクール生の次なるテーマは何か。江口監督は「ショットの精度を高める」ことを挙げる。そのためには量をこなすことが重要だ。専用の練習場がある環境を生かし、スクールでは秋から冬にかけて、もう一度、地道な基礎練習にも取り組むつもりだ。

 また昨夏から月2回、指導に来ている元賞金女王の平瀬真由美さんの存在も見逃せない。第一線でのプレー経験に基づいたアドバイスはスクール生たちにも好評だ。
「まだ技術のしっかりしていない子どもたちに基本から教えてもらえる。監督の目の行き届かない部分をしっかりとフォローしてくれるので非常にありがたいです」
 スクールの宮崎順ゼネラルマネジャーも、トッププロの指導に感謝している。

「えひめ国体まであと6年。ここからは新しい子どもたちを増やすこと、今の生徒たちのレベルを底上げしたい」
 宮崎順GMは、そう今後の方針を明かす。今年は春に2回、夏も合宿中にコンペを実施し、スクール内での競争を促している。

 国体で活躍できるゴルファーの育成という観点では、中3の野々村さんが6月の選考会で6位タイとなり、県の代表候補選手に選ばれた。「2年後には、まず国体に出られる選手を育てる」。それがスクールの当面の目標になっている。

「目先の結果だけではなく、まずはレベルを上げることに重点を置いて指導しています。きちんとしたスイングができれば、体の成長とともに飛距離も出て、結果は自ずとついてきます」
 この夏、成績を残した選手たちの多くはスクール開設から地道に努力を重ねてきた生徒だ。相撲風に言えば大事なのは「3年先の稽古」。これからもダイキジュニアゴルフスクールでは、長期的な視野を持って、勝てるゴルファーを育てていく。
(写真:温かい目で練習を見守っている江口監督)

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(石田洋之)
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