今季のAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で、川崎フロンターレを準々決勝でPK戦の末に破り、浦和レッズと決勝で激闘を繰り広げたため、記憶に新しい方も多いだろう。イランでも有数の強豪クラブである。
 1967年に創立された。本拠地は1500メートル以上の高地であるイスファハン。02-03年にリーグ初制覇を達成した。3年連続の出場となった今季のACLでは、初優勝は叶わなかったものの、開催国のクラブである浦和がファイナリストとなったため、決勝に進出した時点で今大会の出場権を得ていた。

 持ち味は何といっても堅い守備だ。今季のACL、決勝の2試合では浦和に3ゴールを奪われたものの、それまでは10試合で6失点に抑えていた。それぞれ191センチの高さを誇るDFモフセン・ベンガル(28)、DFハジ・アギリ(26)の両センターバックに加え、抜群の反射神経を持つGKアバス・モハマディ(32)がゴールマウスを守る。

 川崎との準々決勝第2戦では120分間を守りきり、PK戦へ持ち込んだ。アルワハダ(UAE)と対戦した準決勝でも、ホームの第1戦を3−1でモノにすると、アウェーの第2戦はスコアレスドローへ持ち込み、決勝への切符を獲得した。派手さはないが、堅実な戦いぶりが光る。

 その堅守から速攻でゴールを陥れる。攻撃の中心は、主に1トップを張るFWモハマド・カリミ(29)。スピードがあり、ディフェンダーとの駆け引きがうまいストライカーだ。大舞台に強く、今回のACLの準決勝、決勝の4試合で3ゴールを奪った。

 そのカリミの後方で試合をコントロールするのが、ブンデスリーガのボーフムでのプレー経験を持つMFモハラム・ナビドキア(25)。抜群のキープ力、繊細なスルーパスで攻撃のタクトをふるう。2人のホットラインが攻撃の生命線といえそうだ。

 7日の開幕戦でオセアニア代表のワイタケレUを下せば、浦和へのリベンジの機会を得ることができる。ACL決勝が終わった直後、クロアチア人監督のルカ・ボナチッチは「(クラブW杯で)浦和と戦うことを希望している」と再戦を望んでいた。準決勝進出を狙う浦和にとって怖い相手になることは間違いない。

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