「嘉納治五郎杯東京国際柔道大会2008ワールドグランプリ」(12日〜14日、東京体育館)の最終日が14日、開催され、男子100、100キロ超級、女子48、52、57キロ級で頂点が競われた。この日は全5階級でいずれも日本勢同士の決勝の末、日本選手が優勝。この結果、日本男子勢は実施7階級中、6階級を制した。
 決勝は全て日本人対決――。日本柔道の強さを見せ付けた。
 男子100キロ超級決勝は高井洋平(旭化成)が昨年の世界選手権無差別級王者の棟田康幸(警視庁)に優勢勝ちした。試合はどちらも決め手を欠く互角の展開だったが、棟田は指導2つで有効ポイントを失った。

 100キロ級は穴井隆将(天理大職)が小林大輔(日大)を下して王者に輝いた。穴井は内またで技ありを奪ってからそのまま袈裟固め。合わせ技一本で金メダルを獲得した。

 前日まで優勝がなかった女子はうっぷんを晴らすように3階級を制覇。52キロ級は西田優香(了徳寺学園職)が決勝で北京の銅メダリスト中村美里(三井住友海上)を旗判定2−1で下した。本戦の5分、延長の3分でも互いに譲らず、ポイントを奪うに至らなかった。

 48キロ級は福見友子(了徳寺学園職)が山岸絵美(三井住友海上を)旗判定で下した。23歳が金メダルを獲得し、“ポスト谷”の一番手であることを証明した。57キロ級は松本薫(帝京大)が宮本樹里(了徳寺学園職)に優勢勝ちして頂点にたった。

 この結果、日本勢は今大会実施された全14階級で金9個、銀11個、銅15個と計35個のメダルを獲得し、ロンドンに向けていい流れを掴んだ。
 最終日の日本勢のメダルリストは以下のとおり。

男子100キロ級
金メダル 穴井隆将(天理大職)
銀メダル 小林大輔(日大)

男子100キロ超級
金メダル 高井洋平(旭化成)
銀メダル 棟田康幸(警視庁)
銅メダル 立山広喜(日本中央競馬会)

女子48キロ級
金メダル 福見友子(了徳寺学園職)
銀メダル 山岸絵美(三井住友海上を)
銅メダル 浅見八瑠奈(山梨学院大)、宝真由美(コマツ)

女子52キロ級
金メダル 西田優香(了徳寺学園職)
銀メダル 中村美里(三井住友海上)
銅メダル 加賀谷千保(藤枝順心高)

女子57キロ級
金メダル 松本薫(帝京大)
銀メダル 宮本樹里(了徳寺学園職)
銅メダル 徳久瞳(三井住友海上)