2008年の競輪日本一を決定する「KEIRINグランプリ07」が30日、平塚競輪場で行われる。北京五輪で銅メダルを獲得した永井清史、同じく五輪メンバーで連覇をねらう伏見俊昭、日本選手権と高松宮記念杯でGI2勝をあげた渡邉晴智など多士済々のメンバーが火花を散らす。バンクを疾走する9選手のうち、頂点に立つのはいったい誰か。当サイト「INSIDE格闘技」のコーナーでもおなじみのスポーツジャーナリスト近藤隆夫氏に、競馬の有馬記念に引き続き、レースを占ってもらった。
(写真:銅メダリスト永井の走りにも注目)
 なお、yahoo!動画の「NO KEIRIN, NO LIFE」の番組内で、後閑信一選手、作家の室井佑月さんとともに当HP編集長の二宮清純がKEIRINグランプリを大予想。こちらもあわせてご覧ください。
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☆近藤隆夫・大予想☆

 ほとんどの予想紙、スポーツ新聞が本命に(4)山崎芳仁、対抗には(2)伏見俊昭の福島コンビを推している。競争得点上位の2人が並ぶのだから、本命視されるのは当然だが、そうスンナリとはいかないのがグランプリである。

 ここ数年、ラインでのワンツー決着にお目にかかっていない。オッズを考えても、筋違いを狙うのが「一発勝負」であるグランプリの鉄則だろう。賞金1億円がゴール線の向こうに積まれている。それ目がけて誰もが、この日ばかりはラインなど関係なく突っ込むのだから。

 今年の並びは次の通り。
(8)永井清史−(9)小嶋敬二
(7)井上昌己−(3)三宅伸
(1)平原康多−(6)渡邉晴智
(4)山崎芳仁−(2)伏見俊昭
(5)佐藤友和=単騎

 3番手不在の細切れ戦。加えて、自力のある選手が揃っているのが今年のメンバーの特徴だ。純粋な追い込み屋は(6)の渡邉だけである。

 私は、その(6)渡邉を軸にして買おうと考えている。おそらく先行するのは(8)永井だろう。しかし、(1)平原も(7)井上も仕掛けは早い。(4)山崎も「このメンバーで8番手では勝負できない」とばかりに、いつもとは異なり、前段に位置しようとするはずである。(9)小嶋も、(3)三宅も、(2)伏見も状況次第で自力を繰り出すつもりでいる。

 つまり、皆が外へ外へと踏む。そんな中で4コーナーを回った時、内が空くのを的確に見極めることができるのは(6)渡邉だろう。

(1)平原は、(7)井上、(4)山崎以上に積極的に仕掛けるタイプであり、その番手にいる渡邉に展開も向く。調子を戻している(6)渡邉の直線での突っ込みに期待する。

 本命(6)渡邉、対抗は先行の番手が抜け出す(9)小嶋と、大一番での勝負勘鋭くシビアな走りをする(2)伏見。

 2車単で(6)=(9)、(6)=(2)
 3連単は(2)、(4)、(6)、(9)のBOXで狙ってみたい。

<KEIRINグランプリ2008出走表>

12月30日(火)16時30分発走
平塚競輪場11R、2825m(7周)

  1[1] 平原康多 埼玉 87期 26歳
× 2[2] 伏見俊昭 福島 75期 32歳
  3[3] 三宅伸 岡山 64期 39歳
▲4[4] 山崎芳仁 福島 88期 29歳
  4[5] 佐藤友和 岩手 88期 25歳
◎5[6] 渡邉晴智 静岡 73期 35歳
注5[7] 井上昌己 長崎 86期 29歳
  6[8] 永井清史 岐阜 88期 25歳
〇6[9] 小嶋敬二 石川 74期 39歳

・印は近藤氏予想
・枠番、連番、選手名、出身地、期別、年齢の順に記載
※必ず主催者発表のものと確認下さい。