22日、プロゴルファーの石川遼(パナソニック)が今年4月にアメリカジョージア州オーガスタ・ナショナルGCで行われる第73回マスターズに出場することが分かった。石川は昨年末時点で同大会の出場資格を満たしていなかった。しかし17歳でプロとしてツアー初優勝、獲得賞金1億円突破などの実績が認められ、マスターズ委員会が「特別招待枠」を適用し、出場が確定した。石川が出場を果たせば17歳6カ月で史上2番目の若さ、日本人選手としては最年少記録となる。
 マスターズは、伝説の名プレーヤーボビー・ジョーンズらが引退後に開設したオーガスタ・ナショナルGCで1934年から毎年開催されている大会。全米オープン、全英オープン、全米プロ選手権と並ぶ4大大会に数えられるメジャートーナメントだ。過去の優勝者にはジャック・ニクラウス(米国)、アーノルド・パーマー(米国)、ゲーリー・プレーヤー(南アフリカ)などゴルフ史に残る名手が名を連ねている。4大メジャーの中でも最も権威のある大会で、世界王者決定戦の意味合いもある大会だ。

 17歳6カ月の出場は、1952年にアマチュアのトミー・ジェイコブ(米国)の17歳1カ月に次ぐ史上2番目の若さ、米国人以外でも最年少記録更新となる。日本人では36年、戸田藤一郎が21歳4カ月で出場しているが、石川が出場すればおよそ4年の記録更新となる。マスターズ史上最年少優勝は97年、タイガー・ウッズ(米国)の21歳3カ月。最年少トップテン入りは61年、ジャック・ニクラウスの21歳3カ月となっている。石川にはニクラウスの記録更新の期待がかかる。

 今年のマスターズには昨季国内賞金王の片山晋呉、日本人で3人目の米ツアー優勝を果たした今井竜二と石川の3人が日本人出場者となる。過去の日本人最高位は01年、マスターズ初出場で伊沢利光が記録した4位だ。

 石川が小学4年生のときに抱いた夢がマスターズ制覇。17歳にして夢の実現へ大きな1歩を踏み出すこととなった。プロ転向からおよそ1年、早くも世界王者決定戦の舞台に立つ石川の戦いぶりに日本のみならず、世界中のゴルフファンから熱い視線が向けられることになるだろう。

 注目の第73回マスターズは4月9日に開幕する。