第86回東京箱根間往復大学駅伝競走最終日は3日、神奈川・箱根町の芦ノ湖駐車場前から東京・大手町までの復路5区間(109.9キロ)でレースが行われ、前日2年連続で往路優勝した東洋大が復路でも一度もトップの座を明け渡すことなく快走し、総合優勝を果たした。
 前日、区間新記録を樹立した5区の柏原竜二の激走で往路優勝した東洋大は、6区以降も危なげない走りで圧倒的な力を見せつけた。復路スタートの時点では3分36秒あった2位との差は、6区から7区への小田原中継所では2分50秒に縮められた。しかし、柏原と同級生、7区の田中貴章が区間賞をとる走りで4分27秒に広げると、8、9区では5分以上の貯金をつくった。

 そして今年も最終の10区を任せられたのが、昨年と同じ高見諒だった。高見はスローペースながら安定した走りを見せ、肩を抱き合いながら声援を送るチームメイトが待つゴールに小さくガッツポーズをしながらトップで飛び込んだ。

 33歳の若さで今年新監督に就任した酒井俊幸監督は歓喜の涙を浮かべながら次のようにコメントした。
「連覇ということでプレッシャーはあったが、選手が本当にがんばってくれた。(学法石川高の生徒も)背中を押してくれて力をもらった。今日は(彼らに)勇気を与えられる走りができたと思う」

 そのほか昨年優勝、候補ながらシード落ちし、予選会から出場した駒澤大が9区で山梨学院大を抜いて総合2位に入り、復路優勝。昨年8区で途中棄権した城西大は6位に入り、初めてシード権を獲得、前年の雪辱を果たした。さらに8位に入った青山学院大は41年ぶり3度目のシード権を獲得。往路の4区までトップを走った明治大は10位でゴールテープを切り、なんとかシード権を守り抜いた。

 総合成績は以下の通り。
(1)東洋大、(2)駒澤大、(3)山梨学院大、(4)中央大、(5)東京農大、(6)城西大、(7)早稲田大、(8)青山学院大、(9)日本体育大、(10)明治大、(11)帝京大、(13)中央学院大、(13)大東文化大、(14)東海大、(15)上武大、(16)専修大、(17)日大、(18)法政大、(19)学連選抜(20)亜細亜大