第87回東京箱根間往復大学駅伝競走は2日、第1日目となる往路5区間(108.0キロ)でレースが行われ、東洋大が3年連続での往路を制した。東洋大は山登りのエキスパート柏原竜二が逆転。3冠を狙う早稲田大をかわし、往路新記録をマークしての優勝。3日の復路へとつないだ。
 自重気味に走る他大学をよそ目に、1区で飛び出したのは出雲駅伝、全日本大学駅伝に続いて3冠を目指す早稲田大だった。11月の上尾シティハーフマラソンではアジアジュニア記録で優勝した注目のルーキー大迫傑がスタートから先頭で集団を引っ張ると、1キロ付近からじりじりとペースを上げ、後続を突き放し始めた。これに同じ佐久長聖高出身の2年先輩、堂本尚寛(日本大)がピタリとついていった。しかし、11.4キロで大迫がさらにペースを上げて堂本を突き放すと、そのまま独走し、トップでたすきを渡した。

 後続が目まぐるしくかわる中、早大は2区以降のランナーも安定した走りを見せ、そのままトップの座を守って往路の最終5区へつなげた。しかし、その5区で“山の神様”の異名をもつ柏原竜二が不調で苦しんだ1年間を払拭するかのように、力強い走りを見せる。まずは7キロ手前で東海大の早川翼をかわすと、16キロを過ぎたところで早大の猪俣英希をとらえ、一気に突き放した。下りでやや猪俣に詰め寄られたものの、そのままトップでゴールテープを切り、東洋大が5時間29分29秒の新記録で3年連続での往路優勝を果たした。

 27秒差で早大が2位に入り、復路での逆転劇を狙う。2年連続で2区を任された村澤明信(東海大)が17人のごぼう抜きを達成し、1時間6分52秒の好タイムをマークした東海大が3位に入った。

 往路の順位は以下の通り。
(1)東洋大、(2)早稲田大、(3)東海大、(4)明治大、(5)駒澤大、(6)国学院大、(7)城西大、(8)中央大、(9)拓殖大、(10)日本体育大、(11)東京農業大、(13)帝京大、(13)山梨学院大、(14)専修大、(15)神奈川大、(16)青山学院大、(17)日本大、(18)中央学院大、(19)関東学連選抜、 (20)上武大