8日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2011」の第4戦で日本は、世界ランキング17位、この大会唯一の初出場となったアルジェリアと対戦。攻守ともに圧倒した日本がストレート勝ちを収め、対戦成績を2勝2敗とした。

日本 3−0 アルジェリア
(25−8、25−10、25−17)
 この試合、眞鍋政義監督はスターティングメンバーを替えてきた。初戦から得点源として活躍してきたWS江畑幸子とWS新鍋理沙に替え、チーム一の高速バックアタックを誇るWS迫田さおりと、3大大会初出場のWS狩野舞子を起用した。序盤、迫田が指揮官の期待通りの活躍を見せる。5−2から迫田がレフトからクロス、ストレートときっちりとコースを使い分け、2連続ポイントを奪う。さらに9−3からはサービスエース、バックアタックと再び迫田が2連取し、リードをさらに広げた。中盤以降も日本の攻撃は勢いを増していく。サーブで攻め、相手守備のミスを誘うと、次々と得点に結び付けた。最大8連続ポイントを奪うなど、相手につけこむ隙を全く与えず、このセットを1ケタに抑えて先取する。

 第2セット、日本はこのセットも序盤から多彩な攻撃を見せ、リードを広げていく。11−6と5点差とすると、眞鍋監督はエースWS木村沙織を下げ、パンチ力のあるWS石田を、さらには19−9と2ケタリードを奪うと、今度はS竹下佳江からS中道瞳にスイッチ。選手層の厚さを披露し、このセットも15点差をつけて連取した。

 第3セット、眞鍋監督はさらに思い切った選手起用をする。エースと司令塔を下げたまま、第2セットの途中から出場の石田と中道、さらにキャプテンのMB荒木絵理香を下げ、MB山本愛の故障で緊急招集された35歳ベテランのMB森和代を起用した。序盤は迫田、そして森のスパイクが決まり、アルジェリアを圧倒した日本だったが、中盤はサーブレシーブが乱れた。立て続けに相手に連続ポイントを奪われ、流れがアルジェリアにいきかける。しかし、その度に確実にスパイクを決め、ピンチの芽を摘んだのが迫田だった。そして、最後を決めたのも彼女だった。22−17からレフトからのスパイクを決めると、世界トップレベルの高速バックアタックを決め、マッチポイント。そして迫田のサーブで守備が乱れたアルジェリアのスパイクがラインを大きく割り、ゲームセット。

 控えに甘んじてきたこれまでの試合を払拭するかのように、ミスをしても臆することなく思い切ったプレーを見せた迫田。昨年の世界選手権からの成長がうかがえた。その迫田の活躍もあり、平均年齢23歳の若いアルジェリアに貫録勝ちした日本。明日は世界ランキング14位、3大会連続出場のドミニカ共和国と対戦する。