缶コーヒーブランド「ジョージア」は、2011シーズンもプロ野球12球団と提携、さらにNPBパートナー契約を締結し、“選べ、チームのためのベストプレー”をコンセプトに「ジョージア魂」賞の表彰を実施しました。このたび今季の最終回となる第12回の「ジョージア魂」賞が決定しました。今回は福岡ソフトバンク・内川聖一外野手が10月13日(対北海道日本ハム戦)にみせた偉業達成への規定打席到達に賞が贈られます。

(写真:CSでも第1戦、第2戦と先制打を放ちMVPに)
 今回の「ジョージア魂」賞は、9月30日から10月16日(日)にかけて行われた公式戦から山田久志氏(元阪急)、高木豊氏(元大洋)、伊東勤氏(元西武)、栗山英樹氏(元ヤクルト)、小林光男氏(週刊ベースボール編集長)、二宮清純(当HP編集長)の6名の選考委員によってノミネート6プレーが選出され、「ジョージア ベースボールパーク」のサイト上のファン投票によって決定しました。内川選手のプレーには、総投票数62,749票中、最多の16,083票が集まりました。

 また「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、二宮清純の書き下ろしコラム「あのプレーにアンコール!」のコーナーが更新されました。受賞プレーはもちろん、ノミネート6プレーの中から二宮がイチオシしたものに関して、それぞれコラムを掲載します。当サイトでは、その中から二宮が推薦した千葉ロッテ・角中勝也外野手(9月30日、プロ初のサヨナラ打)のコラムを特別に掲載します。

 千葉ロッテ・角中勝也「基礎をつくった独立リーグ」

 外角のカーブをきれいに三遊間へ流し打った。9月30日、4−4の同点で迎えた9回裏、1死満塁のチャンス。千葉ロッテ・角中勝也は北海道日本ハムの守護神・武田久の初球をしっかりととらえ、プロ初のサヨナラ打を放った。
(写真:角中の後に続き、今年もドラフト会議でアイランドリーグからは7選手が指名を受けた)

 5年目の今季は飛躍のシーズンとなった。8月に1軍昇格を果たすと、8月28日のオリックス戦では自身初となる5打数5安打の固め打ち。9月以降はほぼスタメンに定着し、クリーンアップも任された。51試合で打率.266、10打点の成績を残した。

「足をあげてトップの位置が決まったところで、相手のピッチャーとタイミングが合っていれば、どんなボールでも対応できます」
 ファーム時代からそう語るほど打撃には自信があった。その基礎をつくったのが独立リーグだ。日本航空第二高(現・日本航空石川)を卒業後、四国アイランドリーグ(当時)の高知ファイティングドッグスへ。
「初めて会った時のフリーバッティングではボールがなかなか前に飛ばなかったんですよ」
 当時の監督・藤城和明は苦笑いをしながら、そう振り返る。スイングスピードこそ目を見張るものがあったが、一本足打法で上体のブレが大きく変化球には脆かった。

「このままではNPBには行けない。でもフォームをいじれば数字は残らない。バッティングが崩れてもやるか?」
 打撃改造を提案したのはコーチの森山一人(現・徳島インディゴソックスコーチ)だ。足をあまり上げず、ムダな動きを少なくする。そして下半身のコンパクトな体重移動で打球に力を伝える。角中は1年間、森山が見守る中、徹底して練習に取り組んだ。

 アイランドリーグでの成績は打率.253、4本塁打、28打点。凡庸な成績だったが、その潜在能力の高さがスカウトの目に留まった。06年のドラフト7巡目で千葉ロッテから指名を受けた。

 独立リーグでの指導が正しかったことはNPB入りしたその年に証明された。2軍でイースタンリーグ2位となる打率.335をマークし、1軍でも初ヒット。2年目には初本塁打も放った。しかし、昨季はクライマックスシリーズ進出争いが白熱する終盤に1軍昇格を果たしながら、18打数無安打。リーグ3位から日本一への“下克上”を果たしたチームに貢献できなかった。それだけに今季の活躍は来季につながる。
 
「僕は特別、足が速いわけではない。守備がうまいわけではない。全体のレベルアップをはかることはもちろんですが、やはり打って結果を残すことが大事だと思っています」
 外野のポジション争いは熾烈だ。伊志嶺翔大、岡田幸文、清田育宏と俊足好守の選手が揃っている。今季は不振に終わったが和製大砲の大松尚逸もいる。その中で生き残るには今季以上にヒットを量産することが求められる。守りも大事だが、基本は外野手は打ってナンボである。

「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、受賞した内川選手についても二宮清純の書き下ろしコラムを掲載中!
 今回で今季の「ジョージア魂」賞の受賞12プレーすべてが出揃いました。この中からファン投票で選ばれた1プレーを年間大賞として表彰します。投票は23日24時まで。ぜひ参加してみてください。

<「ジョージア魂」賞 年間大賞ノミネートプレー>

第1回  東北楽天・嶋基宏捕手 被災地を勇気づける勝ち越し3ラン
第2回  北海道日本ハム・中田翔内野手 “右打ち”で走者一掃
第3回  東京ヤクルト・ウラディミール・バレンティン外野手 バット折りながらの驚愕本塁打含む3発
第4回  北海道日本ハム・ダルビッシュ有投手 3試合連続完封の快挙
第5回  中日・岩瀬仁紀投手 完璧リリーフでセーブ日本新達成
第6回  東北楽天・松井稼頭央内野手 再三の好守で田中の完封を援護
第7回  巨人・阿部慎之助捕手 執念のサヨナラヒット
第8回  巨人・高橋由伸外野手 執念のダイビングキャッチ
第9回  巨人・久保裕也投手 球団新記録の20試合連続無失点
第10回 埼玉西武・西口文也投手 6年ぶりの完封勝利
第11回 東北楽天・田中将大投手 ライバル対決に圧巻勝利
第12回 福岡ソフトバンク・内川聖一外野手 偉業達成へ規定打席到達

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