22日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2011」の第3戦で世界ランキング18位の日本は、同6位で昨年の世界選手権銀メダルのキューバと対戦。全3セットで序盤はリードした日本だったが、中盤以降、キューバの高さに苦戦を強いられ、逆転負け。今大会初勝利は第2ラウンドへと持ち越された。

日本 0−3 キューバ
(21−25、23−25、22−25)
 初勝利を目指す日本は、第1セットの序盤、“カリブの鳥人”の異名をもち、高さのあるキューバと互角に渡り合い、幸先いいスタートを切った。しかし、8−7から3連続失点を喫すると、一時は同点に追いつくも、MB山村宏太のクイックが片手で簡単に止められるなど、キューバの高さに苦戦する。逆にキューバは18歳の若きキャプテン、WSウィルフレド・レオンとポイントゲッターのWSフェルナンド・エルナンデスを中心に、高い打点から強烈なスパイクを日本のコートに叩きつけた。日本は途中、WS石島雄介やWS八子大輔を投入し、なんとかくらいつく。石島の107キロの弾丸サーブが決まり、2点差に迫るも、あと一歩及ばず、このセットを落とした。

 第2セット、お互いに連続ポイントの奪い合いとなる。日本がWS清水邦広のサービスエースなどで4−1とリードするも、キューバはWSエンリ・ベルが連続ポイントを奪い、すぐに追いつく。中盤にも日本は八子の活躍で16―13と再びリードする。しかし、キューバはエルナンデスが両サイドからスパイクを決めると、サーブでもポイントを奪い、18−18と同点に追いついた。そして、22−22からMBイスベル・メサのクイック、さらには八子のスパイクをブロックで止め、セットポイントを迎えた。ここで八子が汚名返上とばかりにレフトから課題とされていたストレートのコースにきっちりとスパイクを決め粘りを見せる。だが、最後はエルナンデスのスパイクを止めることができず。このセットも奪うことができなかった。

 後がなくなった日本は第3セット、清水、石島、八子のサイド陣が奮起し、次々とスパイクを決めていく。石島は113キロの高速サーブでポイントを奪うなど、キューバの守備を崩していった。キューバのブロックにつかまる場面も見られたが、なんとか中盤までリードを守った。しかし、後半に入ると“カリブの鳥人”の逆襲が始まった。清水のスパイクを立て続けにブロックで止めるなど、怒涛の4連続ポイントで最大4点差を逆転。逆に日本は大事なところでサーブが入らず、連続ポイントを奪うことができない。ネット際のボールを押し込んだ日本のボールがアウトになるという不運もあり、21−24とキューバのマッチポイントとなった。清水のスパイクで2点差に詰め寄った日本。ここで植田辰哉監督はベテランのWS山本隆弘をワンポイントブロックで投入し、勝負をかける。しかし、エルナンデスの強烈なスパイクを止めることができず、日本はストレート負けを喫した。これで開幕3連敗。果たして第2ラウンド以降、“龍神NIPPON”はどう立て直しを図るのか。崖っぷちに立たされた日本の奮起を期待したい。