缶コーヒーブランド「ジョージア」は、2011シーズンもプロ野球12球団と提携、さらにNPBパートナー契約を締結し、“選べ、チームのためのベストプレー”をコンセプトに「ジョージア魂」賞の表彰を全12回実施しました。現在、年間大賞を選ぶファン投票を実施中です。受付は23日24日まで。ふるってご参加ください。

(写真:選考委員の二宮清純も第6回受賞の楽天・松井稼頭央選手の表彰式に参加)
「ジョージア魂」賞年間大賞を受賞した選手にはトロフィーとともに、副賞としてジョージア製品1年分(12ケース)、賞金100万円が贈呈されます。さらに年間大賞に選ばれたプレー以外から「ジョージア魂」賞選考委員が選ぶ特別賞1プレーを発表。同賞を受賞した選手に対してはトロフィーと、副賞としてジョージア製品1年分(12ケース)、賞金30万円が贈呈されます。

<「ジョージア魂」賞 年間大賞ノミネートプレー>

第1回  東北楽天・嶋基宏捕手 被災地を勇気づける勝ち越し3ラン
第2回  北海道日本ハム・中田翔内野手 “右打ち”で走者一掃
第3回  東京ヤクルト・ウラディミール・バレンティン外野手 バット折りながらの驚愕本塁打含む3発
第4回  北海道日本ハム・ダルビッシュ有投手 3試合連続完封の快挙
第5回  中日・岩瀬仁紀投手 完璧リリーフでセーブ日本新達成
第6回  東北楽天・松井稼頭央内野手 再三の好守で田中の完封を援護
第7回  巨人・阿部慎之助捕手 執念のサヨナラヒット
第8回  巨人・高橋由伸外野手 執念のダイビングキャッチ
第9回  巨人・久保裕也投手 球団新記録の20試合連続無失点
第10回 埼玉西武・西口文也投手 6年ぶりの完封勝利
第11回 東北楽天・田中将大投手 ライバル対決に圧巻勝利
第12回 福岡ソフトバンク・内川聖一外野手 偉業達成へ規定打席到達

 また「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、二宮清純の書き下ろしコラム「あのプレーにアンコール!」のコーナーが更新されました。オフシーズンも年間大賞や特別賞の受賞プレーはもちろん、惜しくも選ばれなかったノミネートプレーの中から二宮が印象に残ったものをコラムにして掲載します。当サイトでは第12回「ジョージア魂」賞を受賞した福岡ソフトバンク・内川聖一外野手(10月13日、偉業達成への規定打席到達)のコラムを特別に掲載します。

 福岡ソフトバンク・内川聖一「免許皆伝の打撃技術」

 前身のプレーオフも含めてクライマックスシリーズで“6連敗”中だった福岡ソフトバンクがファイナルステージで埼玉西武を下し、8年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。
 MVPに輝いたのは第1戦、第2戦で先制打を放った内川聖一だった。11打数5安打、打率.455、3打点。FA移籍1年目で福岡ソフトバンクを長い呪縛から解き放つ大仕事をやってのけた。
(写真:日本シリーズでも第7戦でダメ押しとなるタイムリーを放った)

 今年2月の当コラムで私はこう書いた。
<パ・リーグの球場はセ・リーグの球場に比べて総じて広い。とりわけ本拠地のヤフードームは広い上にフェンスも高い。今季からは公式球が「飛ばないボール」に統一される。
 移籍先で首脳陣から信頼を得るには春先から結果を出すしかない。クレバーな内川はホームランを捨て、ヒット狙いに徹するのではないか。現に彼は目標をマット・マートン(阪神)のシーズン最多安打記録(214本)更新に定めている。自分の長所を最大限いかすことでチームに貢献しようと考えているはずだ。
 昨年6月1日の埼玉西武戦では、石井一久のフォークにうまく食らいついてタイムリー3塁打を放ち、「ジョージア魂」賞にノミネートされた。このように、ことヒットを打つことに関しては、内川は日本球界屈指のテクニシャンである。両リーグにまたがるリーディングヒッターとなるのも不可能ではないはずだ>

 10月13日、北海道日本ハム戦の第3打席で内川は今季の規定打席に達し、続く打席でもセンター前ヒットを放って首位打者をほぼ確実にした。最終的には打率.338で江藤慎一以来、史上2人目の両リーグでの首位打者に輝いた。

 それにしても彼のバッティング技術は天才的だ。「門前の小僧、習わぬ経を読む」とのことわざがあるが、内川は物心つかないうちから父親に連れられては球場に行き、たくさんの打球音を聞いていた。父・一寛(現大分県立情報科学高監督)が高校野球の指導者だったからだ。

 もちろん最初にバッティングを教わったのも父親だ。振り返って内川は語ったものだ。
「バッティングというのは振り切るまでが一連の動作なんですが、よく教えてもらったのは、まずボールを(バットで)受け止めるということ。受け止めてからしっかり叩く。バットは刀のイメージです。後ろを小さくしてボールに合わせ、ボールが当たった瞬間にガッと力が入るようにして、フォロースルーを大きくする」
 まるで剣豪の家に伝わる“一子相伝”の秘術のようだ。

 内川のソフトバンク移籍の背景には「野球を教わった父に(今の姿を)見てもらいたい」という思いもあった。さすがに、もう免許皆伝だろう。来季はぜひ、マートンが持つ214本のシーズン最多安打記録に挑戦してもらいたい。

「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、今季「ジョージア魂」賞に2度ノミネートされたオリックス・後藤光尊内野手について二宮清純の書き下ろしコラムを掲載中!
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