25日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2011」の第5戦で世界ランキング18位の日本は、ここまで3勝1敗で2位と快走している同8位のポーランドと対戦。第1セットはポーランドの高さに屈せず、多彩な攻撃で先取した日本だったが、第2セット以降はポーランドの高さに苦戦。結局、3セットを連取され、敗れた。開幕5連敗となった日本。一方のポーランドは4勝1敗、勝ち点13で首位に立った。

日本 1−3 ポーランド
(25−23、21−25、19−25、18−25)
 スタメンに身長2メートル以上の選手4人を擁し、平均身長が7センチ以上も高いポーランドに対し、日本はワンタッチ狙いのスパイクで接戦を演じた。久々にスタメン入りした新鋭のWS八子大輔がバックから技ありのフェイントを見せると、この日初スタメンのMB鈴木寛史がワンタッチのAクイックを決める。さらにWS石島雄介もスパイク、ブロックと攻守に渡って活躍した。そしてサイドアウトの奪い合いの中、22−21から八子の強烈なサーブでポーランドのレシーブを崩すと、チャンスボールを石島がダイレクトで決め、連続ポイントを奪う。WS清水邦広のスパイクでセットポイントを迎えた日本は、最後も清水が途中交代した前日の悔しさを晴らさんとばかりに角度のあるスパイクをポーランドのコートに叩きつけた。

 第2セットも序盤はサイドアウトの取り合いとなる。お互いに連続ポイントを奪ってリードを広げようとするも、すぐに追いつかれ、終盤まで1点を争う攻防戦が展開された。しかし、ここまで得意のブロックポイントがほとんどなかったポーランドが本領を発揮する。17−17から石島のスパイクが身長211センチのMBマルチン・モジジョネックにシャットアウトされると、石島は高さを意識したのか、今度はスパイクをネットにかけてしまう。さらにWS清水邦広のバックアタックもブロックされるなど、ポーランドに5連続ポイントを奪われる。その後、日本も石島に代わってコートに入ったWS米山裕太のスパイク、前日に続いてスタメンに起用されたS阿部裕太のブロックなどで追い上げを図る。しかし、あと一歩及ばず、このセットを落とした。

 セットカウント1−1で迎えた第3セットは序盤、日本にミスが続出する。清水のサーブ、鈴木のクイック、そして守備のいい米山のサーブレシーブとミスし、ポーランドに3連続ポイントを許した。米山のサーブでポーランドの守備を崩し、阿部、鈴木と連続でチャンスボールをダイレクトで決め、すかさず1点差に迫った日本だったが、そこから再び3連続ポイントを奪われ、2−6とその差を広げられた。さらに中盤には清水、WS福澤達哉とポーランドのブロックにつかまる。ポーランドもサーブのミスが続くも、大事なところでエースのWSバルトシュ・クレクが鋭角なサーブを打ちつけてきた。さらに後半には再びブロックポイントを重ねたポーランド。最後は意表を突くセッターのツーアタックで25点目を挙げ、連取した。

 第4セット、序盤は1点を争う激しい攻防戦が展開された。その競り合いから抜け出したのはポーランドだった。8−9からエースのクレクがスパイクを決めると、モジジョネックが清水のバックアタックをブロックで止め、リードを3点に広げた。日本は清水、さらにこのセットはスタートから起用された福澤、若手の八子と3人のサイド陣が次々とスパイクを決め、なんとか追いつこうと粘りを見せる。しかし、終盤にはモジジョネックのクイックに続いてクレクがバックアタックを2本連続で決め、完全に試合の主導権を握った。ブロックポイントでポーランドのマッチポイントを迎えると、せっかくのチャンスボールを日本が返すことができず、不本意なかたちで日本の敗戦が決まった。