男子ゴルフ界の若きスター、ローリー・マキロイ(北アイルランド)と石川遼(パナソニック)が28日、BSスカパー!で企画されたゴルフ特番「ローリー・マキロイ×石川遼 〜New World Order〜」のため、横浜CCでスペシャルマッチを行った。プレー後、会見に臨んだ石川は「ドライバーの飛距離も平均で10ヤードくらい離されている。まだまだと思うことが多かった」と同世代ながら世界ランキング2位に昇りつめたマキロイの実力に改めて舌を巻いた。
(写真:「毎ショット、毎ショットに見入ってしまった」と語る石川)
 昨年のスカパー!での特番では憧れのタイガー・ウッズ(米国)と対戦した石川が、今年は同年代の“ライバル”と対決する。途中、グリーン廻りからのチップインチャレンジやワンオンチャレンジを挟みながら9ホールで勝敗を競った。「一緒にプレーするのはすごく久しぶり。体全体が筋肉質になったように見えた。特に下半身が強くなっている」と石川が相手の印象を語れば、マキロイは「アグレッシブなプレースタイルで、非常にパッティングが素晴らしい」と2つ年下のゴルファーを称えた。

 マキロイにとって今季は飛躍のシーズンとなった。4月のマスターズで3日目まで首位。大会を盛り上げたが最終日にスコアを大きく崩し、優勝を逃した。「厳しい敗戦でショックを受けた」と本人も明かすが、「メジャーで勝つ準備が整っていなかった」と敗因を分析。6月の全米オープンでは通算16アンダーと記録的な圧勝を収め、メジャー初制覇を果たした。世界ランキングも2位に浮上し、現在、最も勢いのあるゴルファーだ。

 マスターズ制覇を目標に掲げる石川も負けてはいられない。「ローリーは優勝まで、もう一歩のところまでいっている。ひとつもふたつも上の選手」とレベルの違いを認めながらも、「もう少ししたら、追いつけるように頑張りたい」と気持ちを新たにしていた。

 マキロイは来季は米PGAツアーを主戦場に考えており、さらなる進化を目指している。「石川選手も僕もまだ若い。経験をいっぱい積まなくてはいけない。そうすることで強くなる」と語り、石川にも早期の米ツアー参戦を勧めた。ウッズが中心だったゴルフ界の世界地図を塗り替えようとする両雄の対決は12月30日から2夜連続で放送される。また新年1月1日には2人による対談も放送予定だ。(いずれも放送は18時〜)
(写真:「選手層が厚く、高いレベルの選手がたくさんいる」と米ツアー参戦の意義を語るマキロイ)