世界柔道選手権が28日、ロシアのチェリャビンスクで4日目を迎え、女子63キロ級では初出場の田代未来(コマツ)が3位に入った。男子81キロ級の永瀬貴規(筑波大)は準々決勝で世界ランキング1位のアブタンディル・チリキシビリ(グルジア)、3位決定戦で前回覇者のロイク・ピエトリ(フランス)に敗れ、同階級で日本勢3大会ぶりのメダルはならなかった。
 今後につながるメダルだ。
 20歳の田代は準々決勝まではすべて一本勝ち。準決勝では前回大会優勝のヤーデン・ジェルビ(イスラエル)と顔を合わせた。開始40秒、内股で技有を得てリードを奪い、女王を追い詰める。

 しかし、残り1分30秒、得意の寝技に持ち込もうとしたところを返され、抑え込まれてしまう。無念の一本負け。エドウィジェ・グウェンド(イタリア)との3位決定戦にまわった。

 だが、気持ちを切り替え、銅メダルを賭けた一戦では、再び寝技で勝利をつかむ。2分過ぎ、足技で相手を崩したところをすかさず抑え込み、今度は逃さなかった。

 勝利した5試合はオール一本。同階級で五輪2連覇を果たし、田代が憧れる谷本歩実のごとく、“一本柔道”で、この先、大きく羽ばたきそうだ。