2007年の競輪日本一を決定する「KEIRINグランプリ07」が30日、立川競輪場で行われる。競輪祭、全日本選抜と今季GI2勝をあげて強さをみせた山崎芳仁、連覇をねらう有坂直樹、落車によるケガから復調したベテランの小嶋敬二など多士済々のメンバーが火花を散らす。バンクを疾走する9選手のうち、頂点に立つのはいったい誰なのか。当サイト「INSIDE格闘技」のコーナーでもおなじみのスポーツジャーナリスト近藤隆夫氏にレースを占ってもらった。
☆近藤隆夫・大予想☆

 本命となるのは、(9)山崎芳仁だろう。先の『全日本選抜』で圧倒的な強さを見せつけられては彼を消すわけにはいかない。では、(9)山崎−(3)伏見俊明のラインで決まるのかと言えば、そうはいかないだろう。

「ラインでは決まらない」……これは、KEIRINグランプリのセオリーである。
 振り返れば、過去10年間において、ラインでワンツーが決まったことは一度しかない。2002年の岐阜ライン、山田裕二−山口富生以外は、すべて筋違いでの1、2着なのである。

 今年もライン決着は無いと私は見る。
 ならば、(9)山崎とともに車券に絡むのは誰なのか?
 展開を占ってみよう。

 先行するのは(2)佐藤友和−(7)有坂直樹だろう。そこに(9)山崎−(3)伏見が続く。斬り込むのは積極性十分の群馬コンビ(4)手島慶介−(6)兵藤一也、そして(5)飯島則之。
 
 昨年の京王閣でのGP、手島が2コーナーから捲りを仕掛け、山崎に迫っていくシーンは圧巻だった。しかし、今年の手島には、それは期待できない……。昨年ほどの勢いが彼にはない。加えて、群馬コンビの連携にも疑問がある。手島と兵藤の「仲」は決して良くない。見せ場こそ作るが、上位浮上は難しそうだ。

 ならば、もつれた前段を一気に振り切ろうとするのは、(1)小嶋敬二だろう。実力者・小嶋……ただ体調面の不安は払い切れない。抜け出すのは(1)小嶋の後ろにいる(8)渡辺晴智ではないだろうか。

 突き抜けて(8)渡辺の1着。(2)佐藤−(7)有坂の後ろから飛び出した(9)山崎が2着。3着には(3)伏見、(7)有坂、(1)小嶋。車単なら(8)−(9)、3連単では(8)−(9)−(3)、(8)−(9)−(7)、(8)−(9)−(1)……。(8)−(9)の折り返しは必要ないと見る。これまで記念競輪決勝の常連でありながらVを果たすことができなかった晴智がビッグな舞台で栄冠を掴み取る……これが私の予想。

 もう一つ、(8)渡辺晴智が絡んだならば、3連複でも高配当は必至。(8)−(9)−全通りでの3連複、(8)を絡めての2連複も、おすすめしておきたい。

<KEIRINグランプリ07出走表>

12月30日(日)16時25分発走
立川競輪場12R、2825m(7周)

×1[1] 小嶋敬二 石川 38歳
  2[2] 佐藤友和 岩手 24歳
  3[3] 伏見俊昭 福島 31歳
  4[4] 手島慶介 群馬 32歳
  4[5] 飯嶋則之 栃木 29歳
  5[6] 兵藤一也 群馬 29歳
△5[7] 有坂直樹 秋田 38歳
◎6[8] 渡邉晴智 静岡 34歳
○6[9] 山崎芳仁 福島 28歳

・印は近藤氏予想
・枠番、連番、選手名、出身地、年齢の順に記載
※必ず主催者発表のものと確認下さい。
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