昨年の「えひめ国体」においてビーチバレー愛媛県代表は男子が庄司憲右/長谷川徳海組が初代王者となり、女子も楠原千秋/長谷川暁子が5位に入賞する健闘を見せた。この地元勢の活躍によって県内のビーチバレー人気が高まる中、来る9月1~2日に「ジャパンビーチバレーボールツアー2018」第8戦が松山市堀之内で開催される。

 

 舞台は松山城の天守閣を見上げる城山公園に砂を運び込んで作られる特設コート。アクセスに優れる町中での開催に、関係者の多くはさらなるビーチバレーの人気と底辺拡大に期待を寄せている。

 

「昨年、えひめ国体の後、ビーチバレーに興味を示す人が結構、増えたと感じています」
 こう語るのはシドニー&北京五輪ビーチバレー日本代表で、現在は松山東雲大学バレー部監督を務める佐伯美香だ。

 

「愛媛では16年からジャパンツアーを開催していますが、まだ集客は少なかった。それをどうにかしたいと主催者側が考えていたところ、愛媛朝日テレビが共催として手を上げていただき、今回、市内で開催する運びとなりました。国体でビーチバレーを見て興味を持ってくれた人は多いはずだし、テレビCMもかなり流れてますので、当日は多くの人に観戦してもらえると期待しています」

 

 松山市内で全日本クラスの大会が開かれるのは、佐伯によれば「2回目になる」とのこと。「私がビーチバレーに転向した年、市内のテニスコートで行われたことがあり、それ以来でしょうか」と振り返った。

 

 さらに佐伯はこう続けた。
「国体でバレーボールはインドアとビーチが行われますが、インドアはVリーグの選手が出る自治体がやはり抜きん出て強い。それもあって愛媛県としてはビーチにシフトしている流れがあります。昨年、正式競技として採用され、男子が初代王者となったこともあり、県内の高校バレー部もビーチに興味を示しています。これもひとつのえひめ国体効果でしょうね」

 

 ジャパンツアーの後、10月には福井国体が控えている。ビーチバレー愛媛県代表は男女ともに四国ブロックで優勝し、福井国体出場を決めた。男子は昨年と同じ長谷川/庄司組で、女子は村上礼華/松尾優美の大学生ペアだ。

 

「女子は東京、福井、神奈川が3強を形成している状況ですが、愛媛もそこに割って入りたい。男子はジャパンツアー松山にも長谷川/庄司のペアで出場するので、国体に向けての準備も万全です。当然、連覇を狙ってほしいですね」

 

 今回のジャパンツアー開催をさらなる底辺拡大につなげ、県ビーチバレー強化の起爆剤にしたい--。これが佐伯をはじめとした愛媛県ビーチバレー関係者の総意だろう。市内という絶好の場所で開催される松山大会、何よりも好天を願いたい。

 

◆ジャパンビーチバレーボールツアー2018第8戦松山大会 開催要項
開催日時/9月1-2日(両日9時開始予定)
開催場所/松山城城山公園特設公園(堀之内)
出場チーム/男女各12チーム
入場料/観戦無料
主催/日本バレーボール協会、日本ビーチバレーボール連盟
共催/愛媛朝日テレビ


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