28日、大田スタジアムで四国アイランドリーグplus選抜(IL選抜)とフューチャーズ(イースタン・リーグ混成チーム)との交流戦第3戦目が行われ、IL選抜が4-2で勝利した。試合は四ツ谷良輔(愛媛)が先頭打者ホームランを放ち先制したものの、その直後に逆転される。しかし、1点ビハインドで迎えた3回にザック・コルビー(高知)と小林義弘(徳島)の連続タイムリーで形勢を逆転すると、さらに6回に1点を追加。IL選抜は5投手の継投リレーで逃げ切った。

 

 2番手・間曽、3イニング無失点の好リリーフ(IL選抜2勝1敗、大田スタジアム)
四国アイランドリーグplus選抜  4 = 102|001|000
フューチャーズ             2 = 200|000|000
(ア)木下(徳)−間曽(香)−佐藤宏(愛)−正田(愛)−嘉数(高)−平良(高)
(フ)田村(De)−南川(西)−児山(ヤ)−矢島(巨)−宮崎(ロ)−屋宜(日)−篠原(巨)
本塁打 (ア)四ツ谷(愛)ソロ

 

 間曽、北米遠征で球威UP
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(写真:先発・木下は初回に死球を与えるなどコントロール面に課題を残した)

 IL選抜はリリーフ陣の出来が素晴らしかった。特に活躍が際立っていたのが、2番手で登板した香川の間曽晃平だ。

 

 間曽は2回5安打2失点で降板した木下雄介(徳島)の後を託された。3回表にIL選抜が逆転し、1点リードの3回裏からマウンドに上がった。間曽はいきなり2死一、二塁のピンチを迎えたが、第1打席でヒットを放った森本龍弥(北海道日本ハム)を三振に切って取った。本人が「今日は三振が取れたことが良かった」と振り返ったように、3回から5回までのロングリリーフで5三振を奪った。フューチャーズ打線を2安打に抑えて、流れを作った。

 

 IL選抜の指揮を執った中島輝士監督は「2点を挙げたあとから、間曽が3回をピシャリと抑えてくれたのが大きかった」と勝因に間曽の名前を挙げて褒め称えた。

 

 第1戦でもリリーフで無失点と好投した間曽は、NPBのスカウト陣に大きなアピールができたに違いない。前期は2勝3敗と伸び悩んだものの、6月の北米遠征で、腕を力強く振るための軌道を覚えた。これまでと腕の振り方を変えたことで、ストレートと変化球のキレが増した。31日からの後期に向けて「今は良い状態できているので、後期は自分がチームを引っ張れるように頑張りたいです」と意気込んだ。

 

 注目株・古川、打撃でアピール
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(写真:前期は打率 .140に終わった古川。この日は2安打放ち、後期に向けて好調ぶりをアピール)

 間曽の女房役を担った古川大珠(香川)もバッティングで大いにアピールした。「8番・キャッチャー」でスタメン出場し、3打数2安打を記録した。

 

 第1打席に2死一塁からフューチャーズの先発・田村丈(横浜DeNAベイスターズ)からセンター前ヒットを放つと、先頭で回ってきた6回の第3打席にはツーベースヒットで出塁し、貴重な追加点となるホームを踏んだ。古川は「2本打てたのは良かった」とはにかんだ。

 

 バッティングは良かったものの、古川は1番・青山誠(巨人)に2盗塁を許すなど、守備面で課題を残した。本人は「バッティングは良かった。まだ送球の技術が足りないので、後期は9回まで守備につけるように頑張りたいです」と反省を口にした。

 

 18歳の古川は今回のIL選抜で最年少である。身長173センチと小柄だが力強いバッティングは魅力的だ。課題の守備さえ克服すれば、2、3年後はNPB入りできる可能性を感じられた。中島監督は「今日は2本ヒットが打てたので、きっと良いアピールができたでしょう」と話した。

 

 3日間に渡って行われた交流戦をIL選抜は2勝1敗で勝ち越した。中島監督は「それぞれ良いアピールができたと思う。今日は締まったゲームができたので良かったです」と総括した。四国アイランドリーグの後期は、3日後にスタートする。