３月30日（水）
◇準決勝
エース村上、４試合連続完投
龍谷大平安（京都） １ ＝ ００１００００００
智弁学園（奈良） ２ ＝ ００００００００２×
試合は両エースの投げ合いとなった。智弁学園の村上頌樹（３年）は、３回に１失点したあとは持ち直し、最少失点にとどめる。一方、先制点をもらった龍谷大平安のエース市岡奏馬（３年）は、８回に１死一、三塁のピンチで２者連続三振に切って取り、８回終了まで無失点に抑えた。
龍谷大平安１点リードのまま試合は進み、智弁学園の９回裏の攻撃に移る。先頭の村上は空振り三振で１アウト。すると、下位打線の三連打で１死満塁とサヨナラのチャンスを作った。ここで打席に入ったのは、前の打席でヒットを放った１番・納大地（３年）。２球目のスライダーを力いっぱい振り抜くと、打球はセンター前に飛び２者が生還。智弁学園は納の一打で劇的なサヨナラ勝ちとなった。
春夏通じて初の決勝進出を決めた智弁学園の小坂将商監督は「チャンスの場面であと１本出なかった。まさか最後に４連打が出るとは思わなかった」と喜んだ。エースの村上は、ここまで１人で投げ抜き４試合連続完投。エースの踏ん張りに打線が応えた。
４番・植田響、延長戦制す決勝タイムリー
高松商業（香川） ４ ＝ ０００１０１００００２
秀岳館（熊本） ２ ＝ ０００００２０００００（延長11回）
均衡を破ったのは高松商だった。４回に先頭で出塁した荒内俊輔（３年）が盗塁でチャンスを広げると、５番・美濃晃成（３年）が三遊間を破るタイムリーヒットを放った。１点を先制した高松商は６回に１死三塁で４番・植田響介（３年）がレフトへの犠牲フライを放って追加点をあげる。
２点を追う秀岳館は、その裏の攻撃で５番・天本昂佑（３年）の適時打などで同点に追いついた。スコアをタイに戻し、これ以上の失点を阻止したい秀岳館は７回から背番号１の有村大誠（３年）を投入して、高松商打線を抑えにかかった。両軍一歩も譲らない展開となり、ゲームは延長戦に突入する。
11回表、荒内がバントヒットで出塁すると、続く米麦圭造（３年）は相手のミスで出塁。１死一、三塁で４番・植田響がセンターに適時打を放ち、勝ち越しに成功した。続く美濃もレフトへタイムリーツーベースを放ち、ダメ押しの１点を追加する。その裏、高松商エースの浦大輝（３年）は死球などでランナーを背負ったものの、無失点に抑えて試合を締めた。浦が延長11回を１人で投げ切り、４－２で勝利した高松商が55年ぶりに決勝へとコマを進めた。