リオ・パラリンピック陸上は、12日(日本時間13日)に男子400mリレー(切断・運動機能障害T42-47)決勝が行われ、日本が3位に入賞(44秒16)。リオ大会陸上競技で日本勢初のメダルを獲得した。1位はドイツ(40秒82)、2位にブラジル(42秒04)。レースを1着で終えたアメリカは失格となった。

 

 日本チームは芦田創(トヨタ)、佐藤圭太(トヨタ)、多川知希(AC・KITA)、山本篤(スズキ浜松AC)で400mリレーに臨んだ。

「冷静に走ることが何よりも重要」と語った第1走者の芦田から、2走・佐藤、3走・多川へとタッチがつながり、日本は4位に浮上した。前方ではドイツとアメリカがトップ争いを展開する。3位ブラジル、日本のアンカー山本は4位でフィニッシュした。

 

「また1歩届かなかったか……」と多川は悔しさをのぞかせた。北京では失格、ロンドンでも4位となかなか目標としたメダルには届かなかった。しかし2走から3走へのタッチがゾーン外だったとして、アメリカに失格の裁定が下った。繰り上がっての銅メダルだが、日本のタイム44秒16は日本記録。進化の末に辿り着いた表彰台である。

 

「4年間の思いが詰まった重さだと思います」(芦田)、「ずっしりと重さを感じる。リレーでのメダル獲得が目標だったのでそれを達成できてよかった」(佐藤)、「いい仲間といい雰囲気で合宿でもお互いを高めあうことができました。この銅メダルはあとにつながるメダルじゃないかと思います」(多川)、それぞれメダルの重さを実感していた。

 

 アンカーの山本も「個人でのメダル獲得はありますが、チームで取ったメダルの重さはまた違いますね。これをきっかけにして後半はメダルラッシュになるといいなと思っています。この後、(個人は)100mと走り幅跳びがありますが、走り幅跳びでは金メダルを狙っていきます」と語った。