あのイベントと共に、新シーズンがやって来た!

 

 1月29日(日)、「愛媛FC2017シーズン キックオフフェスタ」が、今年もエミフルMASAKI(伊予郡松前町)エミモール1階グリーンコートにて開催された。

 

 私と数名の愛媛FCサポーターは、イベント開始2時間前には会場へと到着した。いつもスタジアムに掲出している横断幕(応援幕)をイベントフロアへと搬入する。キックオフフェスタの会場を飾り付けるためである。開始1時間前から、仲間たちと共にステージ上層の吹き抜け手摺に、横断幕を設置していく。単純作業ではあるが、固定用の紐の長さを調整しつつ、バランスを取りながら設置するため、40分ほどの時間を要した。苦労の甲斐もあり、作業を終える頃には、ホームゲームのスタンドを思わせるオレンジ色に彩られたイベント会場へと変化していた。

 

 キックオフフェスタは通常、お昼過ぎに開始しているイベントなのだが、今回は会場の都合により、午後5時30分からの開催となった。しかも当日は、天候不良ということもあり、お客様の出足を心配していたが、蓋を開けてみると、500人を超える多くのサポーターやファンの方々が詰め掛け、大変な賑わいとなった。

 

 夕刻を迎え、オレンジ色のレプリカユニフォームやタオルマフラーを身に纏った大勢の人々が、イベントの行われるステージ周辺を取り囲んだ。そして2017シーズンのキックオフフェスタがスタート!

 

 今年もイベントの冒頭で、私に盛り上げ役を任されることになった。司会者の方に呼び込んでいただき、太鼓を抱えステージへと登壇した。毎回のことだが、私のコールと太鼓の音頭で、会場の皆さんと一緒に「愛媛FCコール(基本コール)」を唄った。太鼓の音や手拍子、皆で力を合わせた大きな声が、巨大ショッピングモールに響き渡る。買い物を目的で往来する人々も『何事か?』とステージに注目してくれている。

 

“チョットでも良い。愛媛FCに興味を持ってもらいたい”。その一心で、魂を込めて唄い続けた。この場に、スタジアムでの熱い雰囲気を、少しでも再現出来たならば本望である。

 前説程度の短い盛り上げではあったが、個人的には、シーズンの幕開けを感じられる至福の一時でもあった。

 

 イベントが進み、監督や選手達がステージへと登壇した。新加入選手のインタビューも行われた。2017シーズンの新加入選手は、以下の通り。

 

・GK(背番号21)馬渡洋樹選手(前所属:鹿屋体育大学)

・DF(背番号19)堀田秀平選手(前所属:ブラウブリッツ秋田)

・MF(背番号11)神田夢実選手(前所属:北海道コンサドーレ札幌)

・MF(背番号16)田中裕人選手(前所属:V・ファーレン長崎)

・MF(背番号17)小暮大器選手(前所属:セレッソ大阪)

・MF(背番号41)小池純輝選手(前所属:ジェフユナイテッド千葉)

・FW(背番号9)有田光希選手(前所属:京都サンガFC)

・FW(背番号15)丹羽詩温選手(前所属:明治大学)

 

 新体制に切り替わってから2ヵ月近く経ったが、新加入の選手たちも既にチームへと馴染んでいるようだ。とくに堀田選手は、チームメイトから「板前」とか「大将」とユニークなあだ名で呼ばれている。サポーターやファンの間でも、そのキャラクターが定着しつつある。

 

 私たちにとって心強いのは、有田選手が5シーズン振りに愛媛に帰ってきてくれたことだ。2012シーズンに愛媛FCでマークしたチームトップの14得点は鮮烈な印象をサポーターに残している。様々な経験を積んで帰ってきたストライカーが、どんなプレーをして、どれだけの成績を残してくれるのか、今から楽しみである。

 

 同イベントでは、新ユニフォームもお披露目されている。今回のデザインのモチーフは「伊予柑」らしい……。ホーム用ゲームシャツは、今季もチームカラーのオレンジ色を基調としている(アウェイ用シャツは白色が基調)。今までと大きく異なるのは、パンツの色がネイビーブルーではなくオレンジ色となったことだ(アウェイ用パンツは白色)。

 

 選手たちが着用すると、それほど違和感がない。逆に力強さが感じられる。選手のフォルムも強調され、緑のピッチ上では良く映えるのではないだろうか。

 

 間瀬秀一監督が発表した今季のスローガンは“速戦力”。「あらゆる面で、スピード感を持って戦う」という意味が込められている。この2カ月間、監督が要求してきたハードワークに耐え、特殊なトレーニングにも見事、応えてきた選手たち。チームとしての仕上がりも上々の様なので、スピード全開のまま、開幕ダッシュも期待できそうである。

 

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja

Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。


◎バックナンバーはこちらから