3日、兵庫・阪神甲子園球場で「第91回選抜高校野球大会」の決勝戦が行われ東邦(愛知)が習志野(千葉)を6対0で下し、30年ぶり、通算5回目の優勝を飾った。

 

 決勝に進出した両校、習志野はセンバツ決勝進出は初めてのこと。東邦は優勝した平成元年(89年)以来、30年ぶりの決勝進出。勝てば平成の最初と最後にセンバツ王者として名を刻むことになる。

 

 先制したのは東邦。1回裏、1死一塁で打席に入った3番・石川昂也がバックスクリーン右に大会18号となる2ランホームランを叩き込み、2対0。さらにこの回に1点を加えて東邦が3対0とリードを奪った。

 

 エース石川の前に3回までわずか1安打の習志野は4回表、先頭バッターの根本翔吾がレフト前ヒットで出塁した。無死一塁、2番・竹縄俊希が初球、バントを失敗。2球目、送りバントの構えからバスターを仕掛けたが、打球はレフトフライとなり、スタートを切っていたランナーが戻れずにダブルプレー。一瞬でチャンスが潰えてしまった。

 

 バックの守備にも助けられ波に乗ったエース石川は、5回もノーヒットに抑えて、試合は3対0のまま中盤へ。5回裏、東邦は9番・山田航大が内野安打で出塁すると、1番・松井涼太が手堅く送って1死二塁。続く杉浦勇介は空振り三振に倒れたものの、2死二塁で3番の石川。石川は習志野の先発・山内翔太の初球、外角のスライダーを右方向に打ち返し、打球は右中間スタンドに飛び込んだ。大会19号、石川自身今大会3本目のホームランで5対0、習志野を突き放した。

 

 石川は6回以降、習志野打線をわずか1安打に抑え、最後はこの日2安打の1番・根本をサードゴロに打ち取りゲームセット。6対0で東邦が勝利し、30年ぶり5度目の優勝を果たした。

 

(文/SC編集部・西崎)

 

4月3日(水)

◇決勝
 エース石川、打点4&97球完封勝利
習志野(千葉) 0 = 000|000|000
東邦(愛知) 6 = 300|020|01×
本塁打 (東)石川2ラン・2ラン