第143回「締め括り」 〜J2第50節、サガン鳥栖戦〜

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 11月29日(日)、J2第50節となる愛媛FC対サガン鳥栖の一戦が、ホーム(ニンジニアスタジアム)にて行われた。 
 現在(第49節終了時点)、連敗中の愛媛FC。順位は15位と変動はないが、背後からヒタヒタと16位・横浜FCの足音が近づいてきている。下位チームもシーズン終盤戦で意地を見せて差を詰めつつあり、油断できない状況にあるのだ。
 ケガや疲労の蓄積などで、選手たちも満身創痍の状態だと思われるが、ともかく愛媛FCにとって今節が2009シーズンのホームゲーム最終戦。ぜひとも勝利で締め括ってもらいたい。
(写真:敵陣中央をドリブル突破!)
 上空を厚い雲に覆われている今日のニンジニアスタジアム。それでも雨の心配は無さそうで、ピッチコンディションも概ね良好だ。
 時計は午後1時を廻り、サガン鳥栖のキックオフで試合がスタートした。
 
 立ち上がりから、両サイドスペースを活かし、積極的な攻撃を展開する愛媛FC。
 前半18分、敵ペナルティアークでFW横谷繁選手がファウルを受け、愛媛がフリーキックのチャンスを得た。キッカーはMF赤井秀一選手。ボールをセットし、短い助走から右足を鋭く振り抜いた! ゴールマウスを直接狙ったシュートは、壁に入った選手たちの頭上を越え、弧を描きながら飛んでいく。しかし落ち切らず、クロスバーの上も越え、惜しくも得点には至らなかった。
 
 前半23分、中盤で細かく繋いだボールをセンターサークル付近に陣取るMF越智亮介選手がキープ。敵DFライン裏へ抜け出す構えを見せるDF関根永悟選手の前面スペースへ向けてアーリークロスを供給する。ボールに追いついた関根選手は、敵GKの頭上を狙ってダイレクトでヘディングシュートを放った! が、ボールは、またもやクロスバーを越え、先制ゴールはならなかった。
 
 前半39分、ドリブルで敵陣内の左サイドへと開きながら駆け上がる越智選手が、敵陣中央に陣取るFW内村圭宏選手へとパスを送る。ボールを受けた内村選手が、背後から追い越し、ペナルティエリアへと攻め上がるMF大山俊輔選手の足元へとスルーパスを通す。ボールを捉えた大山選手は、ダイレクトに右足を振り抜きシュートを放った! しかし、これまたクロスバーを越え、ゴールならず。
 前半戦は、スコア0−0のまま終了。
 
 後半立ち上がり、ロングフィードを多用し、自陣へと攻め込んでくるサガン鳥栖。それでも慌てることなく、敵FWをしっかりとマークし、相手の攻撃の芽を次々と摘んでいく愛媛イレブン。守備でリズムを掴みつつ、反撃を試みる。
(写真:ペナルティエリアに侵入、得点チャンス!)

 後半8分、内村選手のドリブル突破からコーナーキックのチャンスを得た愛媛FC。左コーナーからゴール前にセンタリングが供給されるが、敵DFにはね返される。しかし、中途半端なロビングのクリアボールは、ペナルティアークに陣取る大山選手の目の前へと飛んできた。このボールを捉えた大山選手は、右足を振り抜き、ダイレクトにボレーシュートを放つものの、またまたゴールマウスを捉えることができなかった。
 
 後半11分、敵陣内の右サイドを大山選手が、ドリブルで駆け上がる。味方の上がる時間を稼ぎつつ、ペナルティアーク前にグラウンダーのクロスを供給。ボールを捉えた内村選手が右足でミドルシュートを放つが、敵GKに阻まれ、ゴールならず。
 
 後半40分、今シーズン限りで愛媛FCを退団することが発表されているFW田中俊也選手が、内村選手に代わり途中出場。
「おれらの! ト・シ・ヤ! タナカー! トシヤ!〜」
 サポーターたちが田中選手のゴールを期待し、コールを連呼している。

 後半アディショナルタイム、愛媛の最終ラインからのロングフィードをセンターサークル付近に陣取るFW大木勉選手がキープ。そのままドリブルで中央を駆け上がる。そして、敵DFライン裏に飛び出す構えを見せる田中選手の前面スペースへ向けて、スルーパスを通す。パスを受けた田中選手は、ドリブルで敵ペナルティエリアまでボールを持ち込むと、トラップで敵DFをかわしつつ、右足を鋭く振り抜き、グラウンダーのシュートを放った! 「これは決まった!」と思ったのだが、無情にもボールはゴールポスト左外側をすり抜け、得点には至らず。スタンドからは、大きなため息がこぼれる。
 
 その後、何度か得点チャンスは訪れたが、ついにはタイムアップ。結局、最終スコア0−0で悔しい引き分けに終わった。
 
 今節、愛媛によるアグレッシブな攻めは、ゴールを予感させる見せ場を何度もつくっていた。攻守の切り替えもうまくできていたと思う。それだけに悔しさは残るが、今後フィニッシュや連携の精度を高めていければ、きっと勝利を呼び込めるチームへと成長してくれるに違いない。そんな気持ちにさせてくれる好ゲームだった。
 
 大いなる期待を胸に、来シーズンこそ真の「バルバリッチ・サッカー」を体感できることを信じ、新たな年を迎えたいと思う。


松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール
 1967年5月14日生まれ、愛媛県松山市出身。
 愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。
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