サッカーカタールW杯ノックアウトステージ1回戦の日本代表対クロアチア代表戦が6日(日本時間)に行われた。日本は前半43分にFW前田大然(セルティック)のゴールで先制するものの、後半10分にFWペリシッチの得点で同点においつかれた。1対1のまま延長戦でも決着はつかず、PK戦までもつれ込み1対3で惜しくも敗れた。

 

 クロアチア、最後までスタミナ切れず(アルジャノブ スタジアム)

日本代表 1-1 クロアチア代表

 (PK戦 1-

【得点】

[日] 前田大然(43分)

[ク] イヴァン・ペリシッチ(55分)

 

 日本は「新しい景色」まであと1勝だった。対戦したクロアチアはつかみどころがなく、かつ粘り強さを見せつけられた。

 

 それでも、先制したのは日本だった。前半43分、右CKをMF堂安律(フライブルク)がショートを選択し、MF鎌田大地(フランクフルト)、MF伊東純也と渡り、再び堂安へ。日本の8番は得意の左足で鋭いクロスをゴール前ファーサイドに供給する。これをDF吉田麻也(シャルケ04)が折り返し、前田が左足で押し込んだ。日本は準備してきたセットプレーが奏功した。

 

 リードしていることもあり、森保一監督は交代なしで前半と同じイレブンをピッチに立たせる。

 

 後半10分、クロアチアにワールドクラスのヘッドを叩き込まれる。日本の左サイドからDFデヤン・ロブレンが鋭いアーリークロス入れてくる。これにファーサイドから走り込んだFWペリシッチがドンピシャリのタイミングで頭で合わせ、ゴール右に突き刺さりスコアを振り出しに戻された。

 

 19分、日本のベンチが動いた。DF長友佑都(FC東京)に代えて、MF三笘薫(ブライトン)を、前田に代えてFW浅野拓磨(ボーフム)を送り込んだ。しかし、クロアチアは三笘を複数人で封じにかかった。右サイドバックともうひとり、中盤もしくはウイングが落ちて三笘を複数人で見るかたちをとった。

 

 試合は90分で決着がつかず延長戦へ突入する。15分、三笘が単独突破を試みた。敵陣で複数人に囲まれるのならば、と自陣でボールを持つとそのまま独走。ペナルティーエリア外から内側に切れ込み右足を振り抜いたが、シュートは惜しくもGK正面を突いてしまった。

 

 延長の前後半の計30分でも勝敗はつかず、PK戦へ。先行の日本は1人目・MF南野拓実(モナコ)、2人目・三笘のキックが続けて相手GKのセーブに阻まれた。3人目の浅野は冷静にゴール右へ流し込んだが、4人目の吉田はゴール左を狙うものの、またしてもGKに阻まれた。一方、クロアチアは4人中3人が成功し、日本のベスト8進出はかなわなかった。

 

(文/大木雄貴)