いよいよ夏本番、今年も甲子園の季節がやってきた。
 8日に開幕する第89回全国高等学校野球選手権大会の49代表校が1日、顔をそろえた。今回、初出場は大垣日大(岐阜)、金光大阪、楊志館(大分)、神村学園(鹿児島)の4校。そのうち楊志館は春夏通じて初めての甲子園だ。
 一方、松商学園(長野)は今回で34回目。大会史上最多出場の記録を更新した。2年連続決勝進出の駒大苫小牧は今大会最も多い5年連続での出場。一方、古豪復活を果たしたのが44年ぶりの甲府商(山梨)と34年ぶりの八代東(熊本)だ。

 7月5日の練習試合で高校通算最多本塁打87本を記録した中田翔(大阪桐蔭)が大阪大会決勝戦で涙をのみ、今大会には出場しない。だが、今年も注目選手が目白押し。今春同様、好投手を擁するチームが多く、引き締まった試合が多く見られそうだ。

 注目の投手はMAX155キロ以上を誇る佐藤由規(仙台育英)、今春選抜大会優勝投手の田中健二朗(常葉菊川)、今春初出場のチームを決勝まで導いた立役者・森田貴之(大垣日大)、怪物・中田翔を通算13打数無安打と完璧に抑え込んだ植松優友(金光大阪)、2年生ながら既にプロも注目している左腕・近田怜王(報徳学園)だ。また、“剛腕リレー”と呼ばれ、ともに140キロ台後半を誇る市船橋の山崎正貴と岩崎翔もおもしろい存在だ。

 一方、打者では星陵時代の松井秀喜と同じ高校通算60本塁打をマークし、中田翔に対して“東の大砲”と言われている中村晃(帝京)に注目が集まる。さらに、抜群のスイングスピードを誇る土生翔平(広陵)の打撃センスも見逃せない。

 今日2日から代表校の甲子園練習が始まっている。5日には大阪市のフェスティバルホールで抽選会が行われ、組み合わせが決定する。
 果たして深紅の優勝旗は、どのチームの手に渡るのか――。今年も15日間の熱戦に釘付けとなりそうだ。

 49代表校は次の通り。

【北北海道】駒大岩三沢(9年ぶり3回目)
【南北海道】駒大苫小牧(5年連続7回目)

【青  森】青森山田   (4年連続8回目)
【岩  手】花巻東    (2年ぶり4回目)
【秋  田】金足農    (6年ぶり5回目)
【山  形】日大山形   (2年連続15回目)
【宮  城】仙台育英   (2年連続20回目)
【福  島】聖光学院   (2年ぶり4回目)

【茨  城】常総学院   (2年連続11回目)
【栃  木】文星芸大付 (2年連続10回目)
【群  馬】前橋商    (2年ぶり4回目)
【埼  玉】浦和学院   (2年連続9回目)
【千  葉】市船橋    (9年ぶり5回目)
【東東京】 帝京     (2年連続10回目)
【西東京】 創価     (12年ぶり5回目)
【神奈川】 桐光学園  (2年ぶり3回目)
【山  梨】甲府商    (44年ぶり3回目)

【新  潟】新潟明訓   (2年ぶり5回目)
【長  野】松商学園   (2年ぶり34回目)
【富  山】桜井      (17年ぶり4回目)
【石  川】星陵      (9年ぶり15回目)
【福  井】福井商    (3年連続18回目)

【静  岡】常葉菊川   (11年ぶり2回目)
【愛  知】愛工大名電 (3年連続9回目)
【岐  阜】大垣日大   (初出場)
【三  重】宇治山田商 (4年ぶり3回目)

【滋  賀】近江      (2年ぶり9回目)
【京  都】京都外大西 (2年ぶり8回目)
【大  阪】金光大阪   (初出場)
【兵  庫】報徳学園   (3年ぶり12回目)
【奈  良】智弁学園   (5年ぶり14回目)
【和歌山】 智弁和歌山 (3年連続15回目)

【岡  山】岡山理大付 (3年ぶり5回目)
【広  島】広陵      (4年ぶり18回目)
【鳥  取】       (9年ぶり7回目)
【島  根】開星      (2年連続5回目)
【山  口】岩国      (3年ぶり4回目)

【香  川】尽誠学園   (3年ぶり10回目)
【徳  島】徳島商    (2年連続22回目)
【愛  媛】今治西    (2年連続10回目)
【高  知】高知      (2年ぶり11回目)

【福  岡】東福岡    (8年ぶり4回目)
【佐  賀】佐賀北    (7年ぶり2回目)
【長  崎】長崎日大   (4年ぶり7回目)
【熊  本】八代東    (34年ぶり3回目)
【大  分】楊志館    (初出場)
【宮  崎】日南学園   (4年ぶり5回目)
【鹿児島】 神村学園  (初出場)
【沖  縄】興南      (24年ぶり7回目)
◎バックナンバーはこちらから