18日、U-22サッカー日本代表は北京五輪アジア2次予選第4戦でU-22シリア代表とシリアのダマスクスで対戦。両翼のMF水野、MF本田圭のゴールで2−0と快勝し、2次予選4連勝で最終予選進出を決めた。

◇4月18日、シリア・ダマスクス
U-22シリア代表 0−2 U-22日本代表
【得点】
[日本] 水野晃樹(17分)、本田圭佑(42分)
 勝つには勝ったが、ピリッとしないゲームとなった。

 勝てば無条件で最終予選進出が決まる一戦。敵地ダマスクスに乗り込んだ日本は、第3戦(ホーム)のシリア戦から先発メンバー2人を入れ替えた。第3戦で中盤の底で守備的な役割をこなしたMF本田拓をMF青山敏に、なかなかチームにフィットできないFW李をFWカレンに代えて臨んだ。

 アウェイの慣れない環境でのプレーだからか、日本は序盤から動きに精彩を欠いた。積極的な攻撃を仕掛けるシリアに押される展開が続く。その状況で右サイドのMF水野が個人技から目の覚めるようなゴールを奪う。17分、中盤の右サイドから中央へ切り込むと左足で強烈なミドルシュート。これがクロスバーの下に当たって、ゴールへ吸い込まれた。

 だが、先制後も日本は運動量が増えず、攻撃の形をつくることができない。その苦しい展開の中、今度は左サイドのMF本田圭が追加点を挙げる。前半終了間際、左CKをファーサイドで受けた本田圭が胸でコントロールし、左足でダイレクトで叩き込んだ。両翼の活躍で何とか2点のリードを奪って、前半を折り返した。

 後半は前半以上に動きにキレがなかった。前半に止まっていた足はさらに動かなくなる。イージーなパスミスを連発し、ボールを落ち着いてキープすることができない。ホームの声援を背に受けて2点のビハインドを返そうとするシリアの猛攻にさらされた。シリアが最後の詰めを欠いたために得点は奪われなかったものの、冷や汗をかくような時間帯が続いた。

 後半21分にMF上田、32分にMF増田、そして38分に初召集のFW菅沼を投入するも、最後まで緩慢なリズムは変わらなかった。前半の2ゴールを守りきる形で勝利。2次予選4連勝で最終予選進出が決定したものの、今後に大きな不安を残すゲームとなった。

 既に予選突破が決まった日本は5月16日、2次予選第5戦(アウェイ)で香港と対戦。6月6日に同予選最終戦(ホーム)でマレーシアと戦う。

<反町U-22日本代表監督のコメント>
「アウェイの難しい環境でのゲームだった。立ち上がりは悪くなかった。先制点をとれたことが勝因だと思う。後半は緩慢なプレーをしてしまった。ピリッとしていなかった。今後については、最終予選に向けて2次予選の残り2試合を効果的に使えるようにスタッフと話し合う。最終予選のシード国はまだ決まっていないので、2次予選1位通過のために残り2試合は勝ち点をとりたい」

<U-22日本代表 出場選手>
GK 
西川 周作
DF
水本 裕貴
伊野波 雅彦
青山 直晃
MF
青山 敏弘
梶山 陽平
⇒上田 康太(66分)
水野 晃樹
本田 圭佑
家長 昭博
⇒増田 誓志(77分)
FW
平山 相太
カレン ロバート
⇒菅沼 実(84分)
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