3月28日(日)、松山市中央商店街にて、愛媛FC主催によるパブリック・ビューイングのイベントが行われた。
 大街道商店街アーケード(北側入口)から眺めることができる「キャッスルビジョン(243インチ)」という巨大モニターに、アウェイにて開催されるJ2第4節「愛媛FC対サガン鳥栖」の模様(生放送)を映し出し、その試合を観戦しながら遠く愛媛の地からではあるが、「皆で愛媛FCを応援し、現地へと気持ちを届けよう!」というイベントである。
 さすがに日曜日ということもあり、人の往来が激しい、この日の大街道商店街。イベント会場となる商店街・北側入口(キャッスルビジョン正面側)に設置された約100席の仮設座席も早々に観客で埋め尽くされ、周りを大勢の立ち見客が取り囲むという、大変な賑わいぶりを見せていた。
 
 この日は私が、イベント会場にて応援の音頭を取ることになっていた。試合前、観客の皆さんの前に立ち、挨拶と応援のレクチャーを行う。皆、ノリも良く、応援コール(チャント)や手拍子に快く参加してくれた。アウェイに行けなかったサポーター仲間も会場へ駆け付け、応援の盛り上げを手伝ってくれている。
 試合が開始され、愛媛FCの応援コール(チャント)の大合唱が、商店街アーケードの天井にこだまする。さらには戦況の変化に応じて、歓声や悲鳴、拍手が沸き起こった。本来、ショッピングの空間である商店街が、いつの間にかサッカー・スタジアムへと変貌していた。
 
 試合は相手に2点を先取された愛媛FCが、後半に1点を取り返し、最後まで攻め立てるが、反撃も及ばず、1−2の敗戦という残念な結果に終わった。それでも、自宅でのテレビ観戦とは異なり、ひとつの空間において大勢の方々と「一喜一憂」を共有することができて、とても楽しい一時であった。

 当たり前のことだが、この時、この商店街を訪れていたのは愛媛FCサポーターやファンばかりではない。普段はサッカーを観る機会がなく、愛媛FCについてあまり認識していない方々や、県外の観光客も多かったことと思う。そういった人々へ、愛媛FCのことや私達の取り組み、皆で応援する楽しさというものを少しでも伝えられたのではないかと思っているのだ。

 今日、この会場で初めて愛媛FCを体感し、興味を持ってくれたという方が、もし後日、スタジアムへと足を運んでくれたのなら本当に嬉しい。今後も単発に終わらず、不特定多数の方々に向けて愛媛FCを知ってもらえるようなさまざまなイベントを、是非とも開催していただきたいものだ。
 
 
 4月3日(土)、プロ野球独立リーグの四国・九州アイランドリーグ、2010年の開幕戦となる「愛媛マンダリンパイレーツ(MP)対徳島インディゴソックス」の一戦が、徳島県営蔵本球場(徳島市内)にて行われた。
(写真:白熱した試合が展開された開幕戦)
 
 ナント! 驚くことに、その野球場の内野席には愛媛FCサポーターたちが陣取り、野球チームを応援しているではないか!
 これは愛媛FCのサポーターグループが集い、さまざまな活動を展開している「愛媛ゴール裏net」による、ひとつの取り組みなのである。愛媛MP私設応援団「愛勇会」の方々と相互に協力し合い、「愛媛のプロスポーツを盛り上げ、愛媛を元気にしよう!」という趣旨の活動の一環で、その第一弾として愛媛MPの開幕戦を盛り上げるため、徳島の野球場へと私たちサポーターが乗り込んだのである。
 
 初めての野球の応援ということでサッカーの応援とは異なる「攻撃の回には激しく応援し、守備の回には見守る」動きの繰り返しに、なかなか身体が慣れず、皆、疲れ気味の様子。それでも白熱したゲーム展開に、思わずヒートアップ! 試合終了まで「愛勇会」の方々とともに、熱い応援を繰り広げたのである。
(写真:伊予魂幕(横断幕)が、野球場スタンドに初見参!)

 試合は残念ながら愛媛のサヨナラ負けで悔しい思いをしたのだが、MP応援・支援者や野球ファンの方々とも温かい交流を持つことができ、良い活動であったと感じた。今後も「愛勇会」の方々とのコラボレーションで、愛媛のプロスポーツと愛媛県を大いに盛り上げていきたいものである。


松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール
 1967年5月14日生まれ、愛媛県松山市出身。
 愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。
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