東洋大、2位で全国大学選手権へ 大東大が7年ぶりに優勝 〜関東大学リーグ戦1部〜
関東大学ラグビーリーグ戦1部が24日、行われた。首位の大東文化大学は東京・秩父宮ラグビー場で、法政大学を45-32で下し、7年ぶり9度目の優勝を決めた。3位の東洋大学は埼玉・熊谷ラグビー場で日本大学を57-33で破り、2位に浮上した。上位3校までが進める全国大学選手権へは大東大、東洋大、2位の流通経済大学に競り勝った東海大が出場を決めた。
秩父宮ラグビー場での11時半キックオフの試合で、首位の大東大が法政大学に勝利した。このため、5校までに優勝の可能性があった混戦の覇権争いは、2位の流通経済大学vs.4位の東海大、3位の東洋大学vs.6位の日大のキックオフを待たずして大東大が制した。残すはあと2枠となった全国大学選手権への出場権争いだ。熊谷ラグビー場で行われた東洋大vs.日大は、東洋大が勝てば全国大学選手権出場が決まり、日大が勝てば2部との入れ替え戦を回避できるという、奇しくも昨年の最終節と同じ組み合わせ(昨年は日大が20-12で勝利し、1部残留。東洋大は2年連続の全国大学選手権出場を逃した)となった。大東大の優勝を知った東洋大の福永昇三監督は、優勝を逃したことについて、選手たちに特別な声掛けをしなかったという。
前半5分に日大が先制するも東洋大は19分にCTBアダム・タマティ(3年)のトライ(&コンバージョンキック成功)で追いついた。22分に再び1トライ1ゴール差を付けれた東洋大は、32分と43分にラインアウトモールからHO小泉柊人(3年)の連続トライなどで逆転。終了間際にもFL森山海宇オスティン(3年)にもトライが挙げ、SO天羽進亮(3年)がコンバージョンキックを成功した。前半は26-14とリードして終えた。
序盤は苦しんだ東洋大だが、後半に入るとランに長けるBK陣が畳み掛ける。7分、天羽が鋭い突破で大きくゲイン。最後は相手を弾き飛ばしてインゴール中央に飛び込んだ。16分にはWTBモリース・マークス(4年)、18分にはFB坂本琥珀(2年)が快速を飛ばしてトライ。22分には小泉がラインアウトモールからのトライでハットトリックを達成した。25分にはマークスが左サイドを駆け抜け、この日2トライ目。57-21とリードを36点に広げた。30分以降は2トライ1ゴールを返されたものの、57-33でノーサイド。初出場となった2022年度以来、2度目の全国大学選手権を出場を決めた。
試合後、福永監督は「選手がしっかり準備をして勝ち取った選手権出場」と称えた。2度目の全国大学選手権は初戦(3回戦)で関東大学対抗戦グループAの4位チームと対戦する。「初めてではないですが、あくまで挑戦者。ひとつひとつ大事に準備をしていきたい」。主将のPR笠巻晴太は「チャレンジャーとしての気持ちを持って、ひとつでも多く勝ちたい。自分たちに関わってきてくれた人たちに恩返しをできれば」と意気込みを語った。
プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POM)には天羽が選ばれた。コリジョンを厭わぬ姿勢で、アタックを牽引。ラン、パスで得点に絡んだ。福永監督は「ハートの強い選手。期待しているプレーをそのまましてくれた」と評価。東洋大の司令塔の出来は、大学選手権でもカギを握ってくるだろう。
(文・写真/杉浦泰介)