スピアーズ、“GRIT”で開幕戦3連勝 〜リーグワン〜
27日、「NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26」ディビジョン1第3節が各地で行われた。東京・秩父宮ラグビー場でのゲームは、クボタスピアーズ船橋・東京ベイが東京サントリーサンゴリアスを79-20で破り、開幕3連勝とした。次節はサンゴリアスが10日に本拠地でコベルコ神戸スティーラーズ、スピアーズが11日に敵地で三重ホンダヒートと対戦する。
開幕2連勝同士の対決は、攻撃陣が好調のスピアーズがサンゴリアスを圧倒した。
「今週は『入り』のところを意識しようというチームのプランがあって、練習から全員でしっかり試合の入りを意識して取り組んできました」とスピアーズキャプテンのNo.8マキシファウルア。得点ラッシュの幕開けは前半2分、SOバーナード・フォーリーのPGから。5分に敵陣深くに侵入すると、SH藤原忍のパスを受けたFBショーン・スティーブンソンがフィジカルを生かしてトライエリア(インゴール)にねじ込み、8-0とリードを広げる。サンゴリアスに2本のPGを決められ、一時は2点差まで迫れられたが、ここから一気に突き放す。敵陣でWTB根塚洸雅がキックチャージ。ターンオーバーに成功すると、ボールを繋いで最後はFLタイラー・ポールが右中間に飛び込んだ。その後も得点を積み上げ、39―6と大量リードでハーフタイムを迎えた。
後半に入っても攻め手を緩めないスピアーズ。8分にウイング木田晴斗がトライエリア左隅にダイビングトライ。16分にフォーリー、21分に藤原がトライを重ねる。途中出場の選手たちにもトライが生まれ、計11トライ。79―20の大勝で開幕3連勝だ。サンゴリアスの小野晃征HCは「サンゴリアスとしては、本当に情けない試合になりました」と振り返り、こう続けた。
「クボタさんのアグレッシブなプレーに対し、一つ一つの接点でも負けてしまい、それが80分間続いた試合だったと思っています」
試合後、スピアーズのフラン・ルディケHCはこう語った。
「今日、本当に良かったと感じたのは、スコアでプレッシャーを掛けた後も、自分たちのプロセスを崩さなかったこと。自分たちのタスクを維持し、ベーシックなことをやり続けられるか。それができたからこそ、自分たちのゲームをプレーし続けることができ、その結果、素晴らしいトライをいくつか奪うことができたのだと思います」
司令塔のフォーリーも「選手を誇りに思う。スタートを意識し、アタッキングなラグビーができた」と振り返り、こう続けた。
「アタックに関しては良くすることを常に意識している。決めたことをやり続けられたことでエキサイティングなラグビーができた。晴斗、洸雅、ハラトアは相手の脅威になれる選手。彼らにどれだけボールを供給できるかにフォーカスした」
チームが掲げる今季のスローガン“GRIT”を体現した。ルディケHCは10月の方針説明会でこう話していた。
「一番大事なのは人、プロセス、パフォーマンス。今いる選手をどれだけ成長させることできるか。今季のスローガンは『GRIT』。情熱と忍耐力を持って戦いたい。ただ言葉はあくまで言葉でしかない。自分たちの日々の生活、練習での振る舞いや行動がGRITに込められている」
GRITは「根性」「気骨」「やり抜く」という意味を持つ。
象徴的なのが前半ロスタイムの場面だ。センターライン付近でターンオーバーに成功。ボールを持ったスティーブンソンは外に蹴り出すことはせず、中央突破。大きくゲインし、フォーリーへパスを送った。フォーリーはすぐにプレトリアスへ繋ぐ。プレトリアスはパスダミーでつくった内側のスペースを突いてトライ。フォーリーのコンバージョンキックも決まった。サンゴリアスに大きなダメージを与えたことは想像に難くない。
またワンサイドゲームでは、勝っている方がメンバーを落とし、負けているチームが点数を返すというケースがあるが、この日のスピアーズは違った。途中出場のHO福田陸人、WTB山田響がトライを挙げるなど、点差を広げた。層の厚さを示した。CTB立川理道は「本当に頼もしい。ディフェンスもしっかりしていたし、アタックも整っていた。チームとして調子が良い」と振り返った。「この点差で満足することなく、年を明けて改善する部分は改善していきたい」
(文・写真/杉浦泰介)