第339回 「矜持」 ~プレミア昇格プレーオフへと挑んだU-18チーム~

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 昨年末、愛媛FC U-18は高校生年代最高峰のリーグ「U-18サッカープレミアリーグ」への昇格を目指し、四国代表として「高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2025プレーオフ」へと臨んだ。

 

 プレーオフでは、各地域の代表チーム(16チーム)がA~Dの4ブロックに分けられトーナメント戦が展開される。愛媛FC U-18チームは抽選によりCブロックへと振り分けられた。

 

 Cブロック1回戦は12月12日(金)、ホットスタッフフィールド広島(広島県広島市)にて行われ、愛媛FC U-18は東海地区第1代表の清水エスパルスユースと対戦。

 

 初戦から強豪チームとの対戦となったが、愛媛FCの選手たちは、臆することなく粘り強く戦い続け、90分+延長戦の110分間はスコアレスドローで終了。

 

 そして勝敗を決するため、PK戦へと突入。先攻は愛媛FC。1人目のFW青木壱清選手が落ち着いて決めた。後攻、エスパルスの1人目も成功。愛媛FC2人目のDF齊藤佑人選手も成功。エスパルスの2人目はクロスバーに弾かれ失敗。緊張感が漂う中、愛媛FC3人目のMF嵐亮太朗選手がキックを成功させた。続くエスパルス3人目のシュートを愛媛FCのGK亀山雄汰選手が横っ飛び左手一本で止めるスーパーセーブを魅せる。愛媛FC4人目はゴールマウスを外し失敗。それでも、スコア「3-1」でリードしている愛媛FC。エスパルスの次の選手が失敗した瞬間、勝敗が決する。エスパルス4人目は10番を着ける杉山琥二郎選手。ゴールマウス左隅を狙ったが、再びGK亀山選手が見事なセービングで阻止。神懸かり的なセービングを披露した守護神の活躍もあり、最終スコア「3-1」でPK戦を制した愛媛FC U-18が決勝戦に駒を進めた。

 

 Cブロック決勝戦は12月14日(日)、サンフレッチェビレッジ広島第一球技場(広島県広島市)にて行われた。

 

 対戦相手は東北地区第2代表のベガルタ仙台ユース。この試合に勝利すれば、プレミアリーグ昇格が決定となる。いやが上にも気持ちが昂るシチュエーションである。

 

 愛媛FC U-18の試合は同会場にて行われる第一試合(11:00 KO)直後の第二試合(13:30 KO)。

 

 横断幕の掲出や道具類(太鼓やフラッグ)など、我々サポーターによる応援に向けた準備は20分間ほどしかなく、慌ただしい試合直前の状況となった。タイトスケジュールの中、何とか準備を終えると、すぐさま試合は始まった。

 

 立ち上がり、強風がピッチ上を吹き抜ける難しいコンディションの中、相手に押し込まれる展開が続く。それでもロングフィード等を駆使し敵陣へとボールを送る愛媛FC。FW俵拓斗選手が相手DFのボールを奪いペナルティーエリアまで持ち込む決定的な場面もあったが、得点には至らなかった。

 

 その後、ベガルタへと流れが傾く中、前半9分に相手のセットプレーから失点を喫した。更に、その3分後、相手攻撃陣に自陣中央からボールを持ち込まれ追加点を奪われた。序盤で2点のビハインドを追う愛媛FC。それでも闘志は失っていない。敵陣内のサイドスペースを利用し、攻撃の組み立てを試みる愛媛。前半22分、左サイドから攻め上がる愛媛。DF平野皓大選手からのフィードに追いついた青木選手がシュートを放つが相手GKにブロックされた。

 

 直後、こぼれ球を足元に納めた俵選手がゴールエリアまで持ち込みシュートを放った。ボールはGKの脇を擦り抜け見事、ゴール! 大きくジャンプし右腕を突き上げ、喜びを表現する俵選手。 大興奮の愛媛FCサポーター!

 

「ラーララ・ラーラ・ラララ・ラーラ!ラーララ・ラーラ・ラララ・ラーラーラー!

オーオーオーオー!オーオーオーオオオー!~」

 

俵選手のゴールを称えるチャントが鳴り止まない!

 

 その後、DF石原拍選手のヘディングシュートが飛び出すなど、1点ビハインドの中、同点に向けて攻勢を強める愛媛。

 

 後半に入ってもMF浦添朝仁選手のシュートやMF仙波隼太郎選手の迫力あるヘッド。他にも青木選手によるダイレクトボレーシュート、同点弾とはならなかったが、決定的と思われる場面が幾度となく訪れた。

 

 また、序盤に連続失点があったものの、愛媛DF陣も落ち着きを取り戻し、その後は守護神・亀山選手を中心に引き締まった守備を展開。

 

 しかし、時間は過ぎ去り、遂にはタイムアップ。

 

 最終スコア「1-2」で愛媛FCは試合に敗れ、プレミア昇格の夢は叶わなかった。

 

 試合の終わりを告げるホイッスルと同時に、うずくまり涙を流す愛媛FC U-18の選手たち。

 

 初戦を90分間で終えたベガルタユース。一方、愛媛FC U-18は110分間に戦い続け、PK戦までもつれ込む熱戦を演じた1回戦から、僅か中1日で迎えた決勝戦だった。体力的にも限界の中、序盤の2失点から気持ちを切り替え、意地の得点を見せてくれた時は、本当に嬉しかったし感動を覚えた。

 

 そして、この3日間、惜しむことなく全力を出し切ってくれた愛媛FC U-18選手たちのことを、とても誇らしく思える。

 

 悔しい想いは後輩たちが引き継ぎ、来季へのパワーに変え、今度こそプレミア昇格を成し遂げてくれると信じている。

 

「愛媛FC U-18を卒団していく3年生の選手の皆さん、たくさんの感動を本当にありがとう!」

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