スピアーズ、「安心感」えどりく初戦で開幕5連勝 〜リーグワン〜
17日、「NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26」ディビジョン1第5節が各地で行なわれた。東京・スピアーズえどりくフィールドでのゲームは、クボタスピアーズ船橋・東京ベイトヨタヴェルブリッツを39-10で下した。ホストスタジアムえどりくでの連勝を25に伸ばし、開幕5連勝。次節は17日に東京・秩父宮ラグビー場で東芝ブレイブルーパス東京と対戦する。
開幕4連勝中のスピアーズと、開幕戦勝利から3連敗中のヴェルブリッツ。対照的なスタートを切っている両軍の一戦は出だしから、その勢いが表れた。
スピアーズSOバーナード・フォーリーのキックオフボールをキャッチできなかったヴェルブリッツに対し、WTB木田晴斗が競りにいき、こぼれ球をCTBリカス・プレトリアスがキャッチしてゲインする。FLタイラー・ポールに繋がり、わずか20秒足らずのノーホイッスルトライ。フォーリーのコンバージョンキックが決まり、スピアーズが7点を先制した。
スピアーズはさらにフォーリーがPGを2本決め、リードを広げる。19分にFLメルヴェ・オリヴィエがトライ。34分にはプレトリアスが敵陣でFB高橋汰地にキックチャージし、ボールを奪ってトライ。前半間際には敵陣深くのラインアウトモールを起点に最後はWTBゲラード・ファンデンヒーファーがトライエリア(インゴール)右に飛び込んだ。フォーリーいずれもコンバージョンキックを成功し、前半を32-0と大量リードで終えた。
後半最初のスコアもスピアーズ。11分、ピック&ゴーでFW陣が身体を当てて、前進する。最後はLOルアン・ボタがねじ込んだかと思われたが、TMOの結果、グラウンディングは認められず。それでもボタにタックルにいったヴェルブリッツのWTBマーク・テレアがオフサイドポジションにおり、ペナルティートライ(テレアにイエローカード)で7点を加点した。
数的優位となったスピアーズだが、ここからヴェルブリッツの反撃に遭った。15分、自陣深くに攻め込まれると、高橋にフィニッシュを許す。試合終了間際にはラインアウトモールからHO加藤竜聖にトライエリア右隅に飛び込まれた。それでも39-10で3トライ以上差(スピアーズ5対ヴェルブリッツ2)によるボーナスポイントを加えた勝ち点5を獲得し、2位の埼玉パナソニックワイルドナイツを得失点差で上回る首位をキープした。
この試合の勝利で2019年から続く公式戦連勝記録は25にまで伸びた。スピアーズのフラン・ルディケHCは「まずは、ここ"えどりく"に戻ってこられたことをうれしく思います。ファンタスティックなスタジアム。ファンの方々のエネルギーが選手のパフォーマンスに繋がり、それを見せることができた」と笑顔で語った。この日リーグワン50キャップを達成したPR紙森陽太が「すごく安心感がありますね。ここでやるのは特別な気持ちになります」と言えば、SH藤原忍は「ファンも近いですし、幸せやなって感じがします」と話した。
観客は5008人が集まり、スタンドをオレンジに染め、選手たちを後押しした。スピアーズの前川泰慶GMによれば招待券は400枚弱で、総発券数は約5400枚。高い着券率を誇った。「対戦相手に関わらず、5000人集められるようにしたい」と前川GM。江戸川区が<当面取り組む公共施設整備事業>として、えどりく改修(陸上競技場から球技場)を発表している。えどりくで安定して5000人を集められるようになれば、区の改修が実現した場合の座席数にも影響してくるかもしれない。今季は残り5試合の開催が予定されている。
またスピアーズは昨季からホストゲーム運営テーマとして「MAKE YOUR "ORANGE"~あったかいスタジアム~」を掲げている。今季からは東京メトロ西葛西駅周辺から、えどりくまでの道程がチームカラーのオレンジで装飾されている。メトロセンター西葛西二番街はオレンジに染められ、えどりくに向かう際に渡る歩道橋や新長島川親水公園緑道にも少しずつオレンジが散りばめられていた。道中にフォトスポットやキッチンカーが設けられ、スタジアムまでの導線で試合へのワクワク感を膨らませられる。前川GMはその狙いを「西葛西駅から徒歩約20分かかるアクセスの悪さが来場へのネックになっていた。少しでも楽しみ、ワクワクしてもらいながら来てもらいたかった」と説明する。ゴール裏のボードが増えたことも、明るい材料だ。スピアーズを支える人、企業・団体が増えた証と言えよう。
(文・写真/杉浦泰介)