大王製紙株式会社のエリエール公式サイト内にて、この8月より二宮清純が月1回、アスリートゲストをお招きする対談コーナー「やさしさに包まれて」がスタートしました。このコーナーでは、各競技からアスリート、元アスリートをお招きし、それぞれのスポーツの魅力を伺いながら、戦いの日々の中でホッと“やさしく”なれる瞬間についてインタビューしていきます。記念すべき最初のゲストには元ラグビー日本代表で神戸製鋼ラグビー部アンバサダーの大畑大介さんが登場。対談の最終回「100%やりきった現役生活」を配信中です。

 当サイトでは対談の一部を特別にご紹介します。
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二宮: 現役引退から半年が経ちました。もうラグビーへの未練はない?
大畑: まったくないですね。ラグビーにしろ、子育てにしろ、終わった後で「もうちょっと、やっておけば良かった」とは極力、思いたくない。後悔のないように日頃から一生懸命やってきました。だから、今はむしろ他のことをやってみたいですね。何かにチャレンジすることで、見ている人にメッセージを伝えられればと考えています。それを今、探している段階です。

二宮: 引退の仕方も、シーズン前に今季限りと発表したり、最後は右ヒザのケガで試合に出られない状態になったりと、大畑さんらしいものでしたね。
大畑: もう今季限りで引退と決断した時に、「残りかすまで燃え尽くすくらいやろう」と心に誓っていましたから、その意味では自分らしかったと思いますね。親しい人間には「最後のシーズンだからと言って、最後の試合までピッチに立ち続けることが目標じゃない。シーズン途中で終わりになってもいいように100%やりきるから見ていてくれ」とずっと言ってきましたから。結果、ケガをしてしまって家族には迷惑をかけてしまいましたが、悔いは全くありません。

二宮: テストマッチの世界記録といい、壮絶な引退といい、記録と記憶の両面で印象に残りました。
大畑: ラグビーという枠にとどまらず、スポーツの世界で世間を騒がせて終わりたかったので、その意味では本望でした。まだまだラグビーは日本の中での位置付けも低いし、注目度も高くない。そんな中で大畑大介というアスリートの足跡をしっかりと残せたのではないかと感じています。

二宮: 家族からは、どんな言葉を?
大畑: 「お疲れ様。またケガで大変やね」とサバサバした感じでした。実は子どもからは「早く引退してほしい」と言われていたんです。最後、ヒザをケガする前の週には肩を痛めていましたし、ボロボロになってまでプレーする父の姿を見たくなかったのでしょう。嫁さんにも「なんで、そこまでしてやるの?」とずっと言われていましたよ。痛みでまともに眠れない夜があっても、翌日には練習に出かける姿を何年も見ていたら誰だってそう思うでしょう。だから、最後もケガで終わってしまったのは申し訳ない気持ちでしたね。それでちょっと涙がこぼれてしまいました。
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 各ゲストとの対談は全4回に渡って更新します。更新は原則として毎週月曜日です。来月は茨城ゴールデンゴールズ選手兼監督の片岡安祐美さんが登場します。初回は9月5日に更新します。どうぞお楽しみに!