160606飲みたい、廣瀬さん、乾杯(加工済み)二宮: 今回のゲストは、元ラグビー日本代表の廣瀬俊朗さんです。そば焼酎『雲海 黒麹』のソーダ割り「そばソーダ」を飲みながら、イングランドで行われたラグビーW杯での日本代表の奮闘についてお聞きしたいと思います。

廣瀬: 宜しくお願いします。普段から焼酎を飲むので、今日を楽しみにしていました。

 

 

二宮: コクのあるの『雲海 黒麹』の「そばソーダ」が合うように刺身も注文しました。お味はいかがですか?

廣瀬: (一口飲んで)これは美味しい! キレのある味わいで刺身にとても合います。焼酎をソーダで割ると飲みやすくて、これなら女性も好みそうですね。そば焼酎のいい香りも感じられてハマりそうです。

 

二宮: 昨年秋のW杯は惜しくも1次リーグで敗退しましたが、南アフリカを撃破するなど3勝をあげました。

廣瀬: ある程度の達成感はありましたが、やはりベスト8までいきたかったですね。

 

二宮: ところでW杯のメンバーでは誰が一番お酒に強いですか?

廣瀬: 大野均さんですね。以前、大野さんはこのコーナーに出ていましたね。

 

二宮: 読んでいただいてありがとうございます。廣瀬さんもお酒は強い方ですか?

廣瀬: 僕もお酒は好きなんですが……。顔が赤くなってしまって、次の日に残るんです。だから現役時代、翌朝、練習に行くと、「おい、オマエ、飲んだやろ」ってばれてしまうので苦労していました(笑)。

 

 ベテランと若手のペアミーティング

 

二宮: 今年3月に現役を引退されましたが、ラグビー日本代表のヘッドコーチだったエディー・ジョーンズさんに日本代表のキャプテンを命じられた時の心境は?

廣瀬: すごくうれしかったです。日本代表はどの人も憧れる、日本で一番素晴らしいチームじゃないですか。そのチームのキャプテンだなんて、とても光栄なことだとワクワクしました。

 

二宮: 廣瀬さんのキャプテンとしての功績は素晴らしいものがありました。ベテランと若手が2人1組になってミーティングをする仕組みも廣瀬さんが代表に導入したものでした。どういうきっかけで始めたのでしょう。

廣瀬: 東芝の時もやっていて、日本代表にも取り入れた方がいいと思いました。これは日本社会の特徴だと思うのですが、全体でミーティングをしても、試合に出ている人や年長者は発言しても、若い人が話すことはあまりないんです。この状況は若い人たちにとってハッピーなことではない。“この子たちが自ら発言したり、もっとチームにコミットしてくれるにはどうしたらいいんだろう”と思った時に、ペアが一番いいなと思ったんです。

 

160606飲みたい、廣瀬さん二宮: そういう理由でしたか。

廣瀬: ペアで自分の思いを話して、自分の考えをきちんと言語化するトレーニングを積み重ねていけば、いずれ全体ミーティングの場でも、自分の意見を伝えられるようになると思ったんです。

 

二宮: 若手にとって、発言できる機会があるのはうれしいことですね。

廣瀬: 若手には自分の意見を聞いてもらえるだけで自分の居場所があるという安心感が生まれる。そうすると組織に対してのコミットの仕方が変わってくるんです。

 

二宮: 言葉にした以上は責任を持たないといけないと?

廣瀬: そこなんです。それにベテランも若手の意見を聞く貴重な機会です。“コイツを育ててあげなアカンな”という気持ちにもなりますし、ベテランと若手、双方にメリットがありました。

 

 大金星の影の立役者

 

二宮: ところが、エディー体制の3年目にレギュラーを保証できないからという理由でキャプテンを外されてしまいました。

廣瀬: キャプテンを選ぶのはヘッドコーチですから「はい、わかりました」と受け入れるしかありませんでした。

 

二宮: そして、リーチ・マイケル新キャプテンの下、日本代表は2015年ラグビーW杯に臨みます。廣瀬さんは“裏方”としてかなり対戦相手を研究したと伺っています。

廣瀬: ええ。分析ソフトを使って、対戦相手の研究をしました。

 

二宮: 映像では具体的にどのようなところをフォーカスしたのですか?

廣瀬: 例えば、相手ボールのラインアウトを10シーンくらい観ます。そうすると、“この時はこうくる”“ここはこうくる”と、だいたい相手の傾向がわかってくるんです。

 

二宮: それを選手に伝えると?

廣瀬: 分析結果をもとに選手にはコーチが説明します。僕は対戦相手の癖を練習で真似たりしました。

 

二宮: 廣瀬さんが選手に直接伝えることはなかったのですか。

廣瀬: オフィシャルの場ではありませんでしたが、バスの中とか、ちょっとした時にアドバイスをすることはありましたね。

 

二宮: 選手の士気を高めるためのビデオも作ったと聞きました。

廣瀬: 最初に僕がこのアイディアを提案しました。今まで代表に関わった人の言葉やトップリーグの各チームから日本代表へのコメントを集めました。代表選手には、“日本にいる仲間がこれだけ応援してくれているんだ”と感じて欲しかったんです。

 

二宮: 廣瀬さんの努力もあり、南アフリカ相手に大番狂わせを演じました。

廣瀬: 前半のはじめの方に、五郎丸(歩)が右サイドを抜け出した時に“今日は通用しそうやな”と思いました。

 

二宮: 前半から手応えを感じていたんですね。

廣瀬: はい。あと、相手がだいぶストレスを感じてパニックになっていたので、“楽しみやな”と思いました。

 

160606二宮: 後半に入って、シーソーゲームになりました。時間が経つにつれ、さらに日本の動きが良くなっていきました。終了間際のスクラムの時はどうでしたか?

廣瀬: “これはいくしかないやろ!”と思いました。相手はシンビン(一時的に退場するペナルティー)で1人少なかった。FWの選手たちが4年間ずっと頑張って日本の武器にまで成長したスクラムを、最後の1プレーでトライに結び付けたことがすごくうれしかったです。

 

二宮: もし、廣瀬さんがキャプテンだったら、あの時にスクラムを選択しましたか?

廣瀬: 勝敗がどうなったかはさておき、「スクラム」と言ったと思います。それはプロフェッショナルな判断ではないと思いますけど……。

 

二宮: エディーさんはショットの指示を出していたみたいですね。

廣瀬: そうなんです。予選リーグを勝ち抜くためには、確率論から言えば、当然なんでしょうけどね。でも、選手がエディーさんの言う事を聞かなくて、ぶち切れていましたよ(笑)。

 

 エディーさんは結果を残してくれる人

 

二宮: エディーさんはものすごく強い覚悟を持って、選手たちにハードワークを課しました。その反面、選手からすれば“ついていけるか”と思うようなこともあったのでは?

廣瀬: はい、ありました。まあ、僕が今まで出会ってきたラグビー指導者の中で言えば、ユニークな方ではありました。それでも、エディーさんは結果を残してくれる人ですから。性格が良くても結果の出せないコーチより、きつく当たられても勝たせてくれるコーチが僕たちには必要でした。この4年間に関しては、エディーさんでよかった。エディーさん以外の人だったら、この結果は生まれていなかったです。

 

二宮: まさに革命ですね。

廣瀬: そのとおりです。楽しい4年間でW杯は負けて帰って後悔するか、つらいけど大きなものを得て帰ってくるかと言えば、僕は後者を選びますね。だからエディーさんには感謝しています。

 

二宮: やはりスポーツは結果がすべてですね(笑)。

廣瀬: もし勝てなかったら、今頃、僕たちはどうなっていたか。1日だけ、その世界を見てみたいと思うんですよね。

 

二宮: そんなエディーさんから学ぶ点は多かったでしょう。

廣瀬: 多かったですね。エディーさんのようなハッキリとものを言う指導者は今までいなかったですから。

 

二宮: 現場は大変だった(笑)。

廣瀬: まさに鬼でしたねぇ(笑)。昨日はOKだったことが、今日になってみるとNGを出されたこともありました。

 

二宮: 独特の感性があるんでしょうね。

廣瀬: それがまた、面白かったですよ。“何が正解なんだろうか”と。朝練に行くと、大体エディーさんが一番最初にいます。面白いのが、代表のウェアじゃなくて、私服で来ていたんです。チームの規律について散々言われた後だったのに、全然違う服を着ていた。その時は「チームの規律ってなんやねん!」と思いました(笑)。

 

二宮: あっという間に廣瀬さんのグラスも空になってしまいました。まだまだ「そばソーダ」を飲みながら、後編では廣瀬さんご自身の今後などについて伺いたいと思っています。

廣瀬: 「そばソーダ」は飲みやすくてどんどん進みますね。1杯目は『雲海 黒麹』のソーダ割りをいただいたので、2杯目はそば焼酎『雲海』のソーダ割りをお願いします。

 

(後編につづく)

 

160608プロフ(160×180)<廣瀬俊朗(ひろせ・としあき)プロフィール>

1981年10月17日、大阪府生まれ。5歳の時にラグビーを始めて、北野高校卒業後に慶応義塾大学理工学部に進学。U-19日本代表に選出される。2004年に東芝に入社し、2年目からレギュラーを奪取する。07年から4シーズンキャプテンを担い、08-09、09-10シーズンではチームをトップリーグプレーオフ優勝に導く。12年から日本代表で2年間、キャプテンを務める。2015年ラグビーW杯イングランド大会は出場こそ叶わなかったが、代表メンバーとして日本の躍進を支えた。現在は東芝の総務部に勤務し、地域貢献、ラグビー普及活動に励む。

 

 今回、廣瀬さんと楽しんだお酒は本格そば焼酎「雲海 黒麹」。厳選されたそばと、宮崎最北・五ヶ瀬の豊かな自然が育んだ清冽な水で丁寧に造りあげた深い味わい、すっきりとした甘さと爽やかな香りが特徴の本格そば焼酎です。ソーダで割ることで華やかな甘い香りが際立ちます。


提供/雲海酒造株式会社

 

<対談協力>
あさ水
東京都杉並区天沼3-30-2(JR荻窪駅北口から徒歩3分)
TEL:03-3392-8963

 

営業時間
17:30~24:00
日曜定休

 

☆プレゼント☆

廣瀬さんの直筆サイン色紙を本格そば焼酎「雲海」(900ml、アルコール度数25度)とともに読者3名様にプレゼント致します。ご希望の方はこちらより、本文の最初に「廣瀬俊朗さんのサイン希望」と明記の上、下記クイズの答え、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストなどがあれば、お書き添えの上、送信してください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は7月14日(木)までです。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。

 

◎クイズ◎

 今回、廣瀬さんと楽しんだお酒の名前は?

 お酒は20歳になってから。

 お酒は楽しく適量を。

 飲酒運転は絶対にやめましょう。

 妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。

 

(構成・写真/大木雄貴)


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