<編集部より:今月の「この人と飲みたい」は第1木曜日更新です。後編も第3木曜日更新になります>

 

◆のみたい大林素子さん前編IMG_7335二宮: 4年に1度、スポーツで盛り上がる暑い夏がやってきました。今日は夏にもぴったりのそば焼酎『雲海』のソーダ割り「そばソーダ」を飲みながら、元女子バレー全日本エースアタッカーの大林素子さんにお話をうかがいます。よろしくお願いします。
大林 私、そば焼酎は初めてなんですが、「そばソーダ」は、すーっと飲めて美味しいですね。

 

 

二宮: 大林さんはお酒が結構イケる口だと聞いています。気持ちよくグラスを傾けながら、リオのこと、そして現役時代の昔話も聞かせてください。

大林 はい。「そばソーダ」はすっきりしていて料理の味もより際立ちそうなので、舌も滑らかになりそうです。

 

二宮: さて前回のロンドンでは、女子バレー日本代表は銅メダルを獲得しました。今回も連続メダルの期待が高まっています。
大林 私も願望としては4年前の銅メダル以上を期待していますが、非常に苦しい戦いになると思っています。

 

二宮: いきなり苦戦の予想ですか。
大林 ただし予選のグループ分けで、日本は有利な方の組に入りました。大変な戦いではありますがメダルの可能性はアップしています。

 

二宮: 日本と同じグループAにはブラジル、ロシア、韓国、アルゼンチン、カメルーンがいます。一方のグループBは……。
大林 アメリカ、中国、セルビア、イタリア、オランダ、プエルトリコです。

 

二宮: グループAで良かった、その理由は?
大林 グループBはプエルトリコ以外、正直勝てるかどうか分からない相手ばかり。アメリカ、中国は強豪ですし、オランダとイタリアも勝ったり負けたりというレベルです。

 

二宮: 星勘定が計算できないグループということですね。
大林: はい。その点でグループAならカメルーンとアルゼンチンは確実に勝利が計算できる。これは非常にラッキーでしたね。

 

二宮: 日本の初戦は韓国が相手ですが、これはいかがでしょうか。
大林: この試合が明暗を分けると言っても過言ではありません。日本時間の8月6日夜21時30分からの韓国との第1試合、リオはこれがすべてっていうくらい大事な試合になります。

 

二宮: 女子バレーの興廃この一戦にあり、ですね。ここを勝つのと負けるのとでは大違いですか。
大林: もし韓国戦に負けると、たぶん日本は予選をギリギリの4位で抜けることになります。そうすると次の準々決勝の相手はグループBの1位になります。

 

二宮: 準々決勝の組み合わせはA1位対B4位、A2位対B3位、B1位対A4位、B2位対A3位、とたすき掛けになるんですよね。
大林: はい。だから向こうの1位はアメリカか中国なので、これはちょっと苦しい。これは眞鍋(政義)監督もおっしゃっていたように避けたいパターンです。

 

二宮: 中国、アメリカを避けるためには2位通過が必須なんですね。
大林: 韓国に勝って、それにプラスしてブラジルかロシアのどちらかを倒す。それで準々決勝には2位で進出したいですね。

 

のみたい大林素子さん前編IMG_7405二宮: そうすると突破の可能性も見えてくる。
大林: そうです。グループBの3位はセルビアかイタリアと予想しますが、それなら十分に準々決勝でも勝てると思います。

 

二宮: ベスト4となればメダルが見えてくるんじゃないでしょうか。
大林: そこまできたらメダルの可能性が一気に上がると思ってます。だから本当に韓国との初戦は大事なんですね。ただ韓国の方も日本戦に向けて気持ちが入っています。

 

二宮: ロンドンの3位決定戦は韓国が相手でしたね。
大林: そうなんです。だから韓国の選手は4年間、日本に負けた思いを引きずってるわけですよ。4年越しの思いがある。

 

二宮: 日本としても韓国には最終予選で負けた悔しさがあります。いずれにしても注目の1戦ですね。

 

円熟期を迎えた木村沙織


二宮: 眞鍋監督はロンドンでは背番号を直前に入れ替えて、相手のデータを混乱させるという作戦をとりました。今回もそういう秘策を出してくるんでしょうか。
大林: 背番号は私たちも実際に体育館に行ってみないと確認できませんが、今回もその可能性はありますね。

 

二宮: 髪型を全員同じにして相手を混乱させる。そんな作戦も眞鍋監督は考えていたようですね。
大林: それは選手全員に却下されました(笑)。やっぱり4年に1度の晴れ舞台ですから、髪型をどうしようかと楽しみにしている選手も多いんですよ。

 

二宮: 女性としての譲れない部分なんでしょうか。テレビにも映りますし。さて今回の代表チーム、やはり中心はキャプテンの木村沙織選手ですね。
大林: そうですね。木村は周囲から"ピークを過ぎた"とか"今回が最後になる"といろいろ言われていますが、私は彼女の精神面だったり、選手として培ってきたキャリアや自信というものが一番、熟した時期だと思っています。

 

二宮: 円熟期を迎えていると。
大林: 精神的にもチームを引っ張らなきゃいけない。木村にはそういう責任感が生まれてきていると思います。

 

二宮: プレッシャーもあるでしょうね。
大林: マークをされるし、なんでもやらなくてはいけないので正直、つらいこともあると思います。でも、木村ならこの晴れ舞台でやってくれると思っています。

 

二宮: 木村選手の他に大林さんがリオで注目、もしくは活躍してもらわないと困る、そう考える選手はいますか?
大林: 実際にプレーで引っ張るのは木村なんですけど、荒木(絵里香)にかかる比重は大きいと思います。

 

二宮: ミドルブロッカーの荒木選手ですね。
大林: はい。やはりブロックができる身長の高い選手は荒木だけなので、彼女がどれだけ相手の攻撃を止められるか。そしてどれだけ攻撃できるかがポイントです。それと彼女の対角に入るであろう島村(春世)は初舞台ですが、非常に物怖じしない度胸のある選手なので面白い存在だと思います。

 

二宮: 今回はセッターが若い選手になりますが、そのあたりはどう見ますか。
大林: 宮下(遥)と田代(佳奈美)ですね。経験不足が大舞台で影響しないか心配な面はありますが、木村にはぜひ宮下、田代という若いセッターを育てて欲しいと思ってます。

 

二宮: 大林さんの時代、セッターは中田久美さんでした。
大林: 私は久美さんに育てられ、そして久美さんを育てたのは、先輩の江上さん(由美)でした。

 

二宮: セッターがアタッカーを、そしてアタッカーがセッターを育てる。強いチームにはそういう次世代を育てるいい循環があるんですね。
大林: そうですね。そして永富(有紀)や竹下(佳江)は私たちが育てる側で、それで今はちょっと時間が空いちゃった分、木村にはセッターを育ててほしいと思っています。

 

女子バレーの原点回帰

 

二宮: その他で今回の代表で大林さんが注目したポイントがあれば教えてください。
大林: 守り型のメンバー構成、ある意味で日本女子の原点回帰かな、という印象を受けました。

 

のみたい大林素子さん前編IMG_7390二宮: 原点回帰ですか?
大林: はい。若いウィングスパイカーの古賀(紗理那)ではなく、リベロ/レシーバーの座安(琴希)を代表に入れてきました。佐藤(あり紗)とのレシーバー2人体制にしたということで、戦術的にもちょっと変わりますよね。いきなりメンバーチェンジで、すぐレシーバーを入れたりとかもあるかもしれません。

 

二宮: 眞鍋監督自身がセッター出身ですから、そのあたりの守備への目配りみたいなものがあるんでしょうか。
大林: バレーボールでは最後のアタックを打つ選手に注目が集まりますが、そこまでボールをつながないといけない。アタックを打つにはトスが、そしてトスを上げるには、レシーバーからボールが返ってこないといけないですからね。

 

二宮: ライバルの韓国にはキム・ヨンギョンという大エースがいます。全部、ボールはヨンギョンに集めますよね。
大林: ロシアにもアメリカにも、やっぱりそういうエースがいます。残念ながら木村はヨンギョンにはなれないから、日本チームは拾ってつないでという部分に勝機を求めるしかない。アタッカーの古賀を下げたということに、眞鍋監督の覚悟を感じる布陣ですね。

 

二宮: さて初戦となる韓国戦、お互いに手の内は知り尽くしてる上での対戦ですよね。
大林: 最終予選で試合をして、6月のワールドグランプリでお互いを見ているのでいろいろなデータは集まっています。あとは眞鍋監督がどう考えるかですね。正直、スタメンもまだ分からない状況です。韓国に強いのは迫田(さおり)ですが、初戦は長岡(望悠)というパターンもある。さらにその裏を……なんてこともあるでしょうし。

 

二宮: 実際に当日まで分からない、と。
大林: もう本当に眞鍋采配は割と日替わりで、いろんなメンバーを使っていくんじゃないかなと思っています。

 

二宮: 時差の影響はどうなんでしょうか。
大林: ワールドグランプリがブラジルでありましたが、そのときに慣れるまで1週間かかると言ってました。そして先日、国内合宿の取材に行ったんですが国内にいるときから試合開始の午前9時30分に合わせて、朝の練習をしていましたね。

 

二宮: 連続メダル獲得に向けての準備は着々と進んでいますね。
大林: はい。メダルがかかるレベルになると非常にきつい戦いになります。ただロンドンでも下馬評はそう高くなかったんですが、中国戦に勝ってから風向きが変わりました。今回もそういうことがあるんじゃないかと期待しています。

 

二宮: 楽しみですね。では「そばソーダ」のおかわりを飲みながら、次は大林さん現役時代のことを聞かせてください。
大林: いただきます。次はロックでもいただいてもいいでしょうか。

 

二宮: ぜひ。「そばソーダ」やそば焼酎『雲海』をロックで飲みながら、じっくりと聞かせてください。

 

<後編に続く>

 

のみたい大林素子さん前編プロフィール01<大林素子(おおばやし・もとこ)プロフィール>
1967年6月15日、東京都生まれ。中学1年からバレーボールを始め、中学3年で東京都中学選抜に選出される。その後、高校バレーボール界の名門八王子実践高校に進学。86年日立入社。88年ソウル五輪、92年バルセロナ五輪に出場する。95年にイタリアセリエA・アンコーナに所属し、日本人初のプロ選手となった。帰国後、東洋紡オーキスに所属、96年アトランタ五輪出場後、97年に引退した。引退後はキャスター・女優として舞台、映画、ドラマなどに出演。蜷川幸雄作品の「ファウストの悲劇」「たいこどんどん」「盲導犬」にも出演。現在は日本スポーツマスターズ委員会シンボルメンバー、JOC環境アンバサダー、福島県・しゃくなげ大使、環境省チャレンジ25キャンペーン応援団、JVA(日本バレーボール協会)広報委員、観光庁「スポーツ観光マイスター」、 2016オリンピックデーラン・アンバサダーを務める。オムニバス映画「Tokyo Loss」が2017年に公開予定。

 

 

今回、大林さんと楽しんだお酒は本格そば焼酎「雲海」。厳選されたそばと、宮崎最北・五ヶ瀬の豊かな自然が育んだ清冽な水で丁寧に造りあげた深い味わい、すっきりとした甘さと爽やかな香りが特徴の本格そば焼酎です。ソーダで割ることで華やかな甘い香りが際立ちます。

 

提供/雲海酒造株式会社

 

<対談協力>
砂々良
東京都新宿区西新宿6-16-12
TEL: 03-3342-5795
営業時間: 17時30分~24時(LO23時30分)
定休日: 日曜・祝日

 

のみたい大林素子さんプレゼント写真☆プレゼント☆

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◎クイズ◎

今回、大林素子さんと楽しんだお酒の名前は?

 

お酒は20歳になってから。
お酒は楽しく適量を。
飲酒運転は絶対にやめましょう。
妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。


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