(写真:住吉全国大会で団体優勝を飾った左から山内絵里加、佐々木磨理、玉木里奈。山内は個人でも優勝)

(写真:住吉全国大会で団体優勝を飾った左から山内絵、佐々木、玉木。山内は個人でも優勝)

 今回のDAIKI倶楽部は弓道部の近況をレポートする。5月1日に行われた住吉大社全国弓道遠的大会に佐々木磨理、山内絵里加、玉木里奈が出場し、団体と個人(山内)で優勝を飾った。地元開催のえひめ国体に向けて順調に滑り出した弓道部員たちに意気込みを聞いた。

 

 体幹強化と柔軟性の向上

 佐々木、山内、玉木の先輩たちとともに国体強化選手に名を連ねる山下花凜は、今年も練習の質にこだわっていきたいと語った。

「年間を通して射る量ではなく、その質にこだわって練習を続けてきました。今後もそれは継続してやっていく予定です。"量より質"の効果については当たり外れの波が少なくなって、安定して的中できるようになったと感じています。先輩たちに追いつけ追い越せという気持ちでやっていますが、レベルが高くてなかなか追いつけません。でも自分がどこまで行けるのだろうかと楽しみな部分もあるので、もっとレベルアップしていきたいです」

 

 14年に入部した岡本豊未は、今季も継続して体力面の強化が目標という。
「まだまだレベルアップするには険しい道が続いていると感じています。試合での精神力の強化など課題はいくつもあります。メンタルの強化と合わせて重視しているのが体作り、そしてストレッチです。専門家に体を診てもらったところ、私は肩周りが固いと言われました。学生時代はそうでもなかったのですが、やはり年齢とともに固くなるのもあるのでしょう。肩胛骨のストレッチなどを念入りに行って肩周辺の柔軟性を上げているところです。その他、体幹トレーニングも実施しています。弓を引く腕の筋力は十分にあるので、あとは肩の柔らかさ、それと体幹の強さでブレを少なくしていきたいと思っています」

 

 住吉大社全国弓道遠的大会、個人の部で優勝を飾った山内は、ちょうど1年前、同大会終了後に腕を負傷した。
「1年前はケガで苦しんでいる時期でした。その頃からリハビリ、そして再発防止も兼ねてストレッチを練習前に取り入れるようになりましたが、これが思いの外、効果的です。今までもストレッチはしていたのですが、ケガの後はより念入りにするようになりました。そうすると弓も引きやすくなったと実感しています。住吉で優勝しましたが、調子はまあ程よい感じをキープできています。えひめ国体に向けて県代表に選ばれるように頑張っていきたいです」

 

(写真:ダイキ弓道部。左から岡本、山内、山下、玉木、佐々木)

(写真:ダイキ弓道部。左から岡本、山内、山下、玉木、佐々木)

 ダイキ弓道部で県代表独占を

 えひめ国体の弓道県代表は、強化選手7人から3人が選出される。「もちろんダイキ弓道部で占めたいです」と口にしたのは玉木だ。「昨年のいわて国体は成年女子で準優勝を果たしました。そうなると残るのは優勝しかありません。自分たちもそう思っているし、当然、周囲の期待も感じます。プレッシャーはありますが、その期待に応えられるようにと頑張る材料になります。国体の決勝は非常に緊張感のある戦いでした。プレッシャーとどう戦うのか、とよく聞かれますが、相手も同じようにプレッシャーを感じていると思うので条件は同じです。だからプレッシャーに関してはあまり気にしないようにしています。自分自身、最近は守りに入る気持ちがあったので、そろそろ攻めの姿勢、強気でいかなきゃいけないなと思っています。練習は雑にならないように、試合のつもりで1本1本、丁寧に矢を放つことを気をつけています。他のメンバーもレベルが上がってきているのでまずは代表に選ばれるように日々、精進していきたいです」

 

 締めくくりに主将の佐々木に聞いた。
「今年はえひめ国体での優勝が一番の目標です。昨年のいわて国体の後、試合の緊張感に慣れる、プレッシャーを克服するという意味で県外遠征を増やすという方針を立てました。3月に入ってから遠征の頻度を増やしていてその効果は出ていると感じています。特に先の住吉、全国から選手が集まる大きな大会で勝てたことで自信がつきました。国体で結果を出すのはもちろんですが、大亀孝裕会長から常に"自分に勝てよ"と声をかけられているので、まず自分に勝つ、そして優勝という結果がついてきたら最高だと思っています」

 

 果たして弓道県代表の3枠をダイキ弓道部で占めることができるか。9月9~12日、えひめ国体の決戦に向けて戦いはすでに始まっている。


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