(写真:天皇杯、皇后杯ともに過去最高の2位)

 9月30日から10月10日(会期前競技は9月9日~16日)まで行われた「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」。四国4県で共同開催した1953年以来64年ぶり、愛媛県として初の単独開催となる国体で、愛媛県勢は大健闘。悲願の天皇杯獲得(男女総合)はならなかったものの過去最高の2位入賞を果たした。

 

 獲得点も男女総合2395.5点、女子総合1196点と、天皇杯7位、皇后杯5位の昨年のいわて国体から1000点以上を上積みした。これは地元での国体開催が決定してから、各競技団体がターゲットエイジを設定し、地道に強化に励んできた成果である。

 

 成年、少年の男女すべてで優勝した剣道をはじめ、なぎなたが4種目中3種目、空手が5種目で総合1位。テニスも成年男女が優勝して県勢の躍進を支えた。今大会で優勝した競技・種目は以下のとおり。

 

◆体操
成年男子(団体総合)
◆ウエイトリフティング
川上高輝(成年男子・53kg級トータル、クリーン&ジャーク)
山口優人(少年男子・53kg級トータル、クリーン&ジャーク、スナッチ)
権田達也(成年男子・56kg級トータル)
◆競泳
平田美幸(少年女子B100mバタフライ)
◆テニス
成年男子、成年女子
◆ボウリング
泉宗心音(少年女子個人)
高橋晃大(少年男子個人)
◆ソフトボール
成年男子、成年女子
◆ビーチバレー
庄司憲右/長谷川徳海(男子)
◆山岳
成年男子(リード)
◆レスリング
津田大健(成年男子・グレコローマン130kg)
曽我部京太郎(少年男子・グレコローマン55kg)
◆弓道
成年男子(遠的)、少年女子(近的)
◆なぎなた
少年女子(試合、演技)
成年女子(演技)
◆剣道
成年男子、成年女子、少年男子、少年女子
◆柔道
女子
◆ボート
少年男子(舵手付きクォドルプル)
成年女子(ダブルスカル)
◆セーリング
成年女子(セーリングスピリッツ級)
小嶺恵美(成年女子・国体ウインドサーフィン級)
梶本和歌子(成年女子・レーザーラジアル級)

◆空手道
組手団体
本田哲也(成年男子・組手個人重量級)
村上雅浩(成年男子・組手個人中量級)
川村菜摘(成年女子・組手個人)
園田雅人(少年男子・組手個人)
◆ボクシング
高橋諒(成年男子・ミドル級)
嶋田亨(成年男子・フライ級)
◆銃剣道
少年男子

 

 県全体での盛り上がり

 各競技の盛り上がりはもちろんのこと、えひめ国体は開会式、閉会式ともに華やかに行われた。9月30日、ニンジニアスタジアム(松山市)で行われた総合開会式には天皇、皇后両陛下が出席され、47都道府県の選手団や役員の約4100名が参加した。選手宣誓はロンドン五輪銀メダリスト・中矢力(柔道成年男子)、伊藤愛里(陸上成年女子)が行い、「全力で競技することを誓います」と高らかに宣言した。

 

 10日に行われた総合閉会式には秋篠宮ご夫妻が出席された。閉会式では国体旗が愛媛県・中村時広知事から、福井県・西川一誠知事に引き渡され、えひめ国体は無事に幕を閉じた。開会式には約3万人、閉会式にも約1万5000人が参加。大会期間中の参加者、観戦者はのべ69万人を超え、県民総出でえひめ国体を盛り上げたことが数字にも表れている。


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