23日、セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージ第4戦が行われ、横浜DeNAが広島を4対3で下した。DeNAは初回、広島に3点を先制されたが、その後、筒香嘉智のソロホームランやホセ・ロペスのタイムリーなどで逆転。広島は2回以降、わずか1安打と打線が沈黙した。これでDeNAが3勝、日本シリーズ進出に王手をかけた。

 

◇ファイナルステージ第4戦

 救援・今永、7、8回をパーフェクト(DeNA3勝2敗 マツダ)
横浜DeNA 4 = 000|013|000
広島  3 = 300|000|000

 

勝利投手 ウィーランド(1勝0敗)
敗戦投手 薮田(1勝1敗)
セーブ  山﨑(2S)

本塁打 (De)筒香1号ソロ
    (広)丸1号2ラン

 

 台風21号の影響で2日連続で順延となったセ・リーグCSファイナルステージ第4戦。広島の先発は中4日で薮田和樹、DeNAは予想されていたサウスポーの今永昇太ではなく、右腕のジョー・ウィーランドを中5日でマウンドに送った。

 

 先手をとったのは広島だった。初回、1番・田中広輔がフォアボールで出塁すると、菊池涼介が送りバントを決めて1死二塁。ここで打席に入った3番・丸佳浩が1ボール1ストライクから足元に落ちる低めのカーブをすくい上げ、打球はライトポール際に飛び込むツーランホームラン。広島が2点を先制した。

 

 さらに4番・松山竜平がレフトへツーベースを放ち、1死二塁とウィーランドを攻めた。サビエル・バティスタは三振に倒れたものの、6番・新井貴浩が外角球を逆らわずにライト線に弾き返して1点を追加。3対0、広島が試合の主導権を握った。

 

 序盤から援護をもらった薮田は2回表、宮﨑敏郎を三振に切り、続く梶谷隆幸にはフォアボールを与えたもののショートゴロ併殺で0点に抑えた。3回には強打でならすウィーランドにレフト前ヒット、桑原将志にはライト前ヒットを許し、柴田竜拓のフォアボールで満塁のピンチを招いたがピッチャーゴロ併殺で切り抜けた。

 

 3点を追いかけるDeNAは4回、先頭の筒香が1ボール1ストライクから外角球をとらえてレフトスタンドに運んだ。4番に待望の一発が出て勢いづいたDeNAは、続く5回、先頭のウィーランドが四球を選ぶと、9番・倉本寿彦がライトオーバー、フェンス直撃のツーベースを放つ。無死二、三塁のチャンスで打席入った1番・桑原がレフトへツーベースを放ち二者が生還。DeNAが同点に追いついた。

 

 広島ベンチはここで球数が90球を超えた薮田に代えて、九里亜蓮をマウンドに送った。だが流れは変えられず、2番・柴田が送りバントを決めて1死三塁。3番ロペスの当たりは前進守備のショート田中の右を抜け、DeNAが4対3と勝ち越した。

 

 先発のウィーランドは初回こそ4安打を浴びたものの、以降は5回までノーヒットに抑える好投を見せた。6回裏、バティスタが四球で歩き、新井にレフト前ヒットを浴びたところでDeNAベンチは継投策に入った。

 

 2番手・砂田毅樹は西川龍馬にストレートのフォアボールを与え、無死満塁。ここでアレックス・ラミレス監督は三上朋也をマウンドに送る。三上は岩本貴裕、小窪哲也の代打陣を連続三振に切って二死満塁。打順はトップに返って田中。一打逆転のピンチでマウンドには4番手のサウスポー、エドウィン・エスコバー。エスコバーは田中をセカンドゴロに打ち取り、無得点に抑えた。

 

 1点差のまま迎えた7回裏。エスコバーに代わって、今永がマウンドに上がった。今永は慣れない救援での登板だったが7回は菊池、丸、松山を、8回は野間峻祥、新井、西川と3人ずつで抑えるパーフェクトピッチ。9回裏は山崎康晃がマウンドに上がり、代打アレハンドロ・メヒアをファーストファウルフライ、代打・天谷宗一郎は空振り三振。最後は田中を見逃し三振に仕留めた。

 

 広島も途中、今村猛、ジェイ・ジャクソン、中崎翔太をつぎ込みDeNAに追加点を許さなかったが、6投手の継投で逃げ切られた。ファイナルステージ第5戦は明日24日、18時プレーボール予定だ。