クリーブランド・インディアンス傘下の3Aコロンバスに所属していた松坂大輔が現地時間20日付で自由契約となった。本人の希望によるもの。今後は全球団と交渉ができる。今季の松坂は2月にインディアンスとマイナー契約。開幕メジャーの可能性がなくなった時点で1度、自由契約となり、再契約を結んでマイナーで先発を続けていた。ここまで19試合に登板し、5勝8敗、防御率3.92の成績を残している。
 1年ぶりのメジャー復帰へ右腕が賭けに出た。
 3Aでの松坂は後半戦に入って9試合に先発し、4勝3敗、防御率3.13と調子を取り戻しつつある。しかし、現在、インディアンスはア・リーグ中地区2位でプレーオフ進出へ正念場だ。先発ローテーションはほぼ固定されており、40人のメジャー契約枠にすら入っていない現状では、昇格の望みは薄かった。

 メジャーリーグでは9月になると、ベンチ入りロースターが25名から40名に拡大する。そのタイミングで昇格を果たすチャンスは残されているものの、9月以降にメジャー契約を結んだ場合はポストシーズンの戦いには出場できない。ならば、8月中に他球団と交渉し、メジャー契約を勝ちとりたいというのが松坂サイドの思惑だ。

 とはいえ、ここ数年、メジャーで結果を残していない松坂への評価は決して高いとは言えない。獲得に手を挙げる球団が現われるかは不透明で、所属先がないまま今季を終える可能性もある。夏の甲子園を沸かせた怪物も、9月には33歳。誕生日をメジャーリーガーとして迎えるにはオファーが来ることを祈るしかない。