14日、平昌五輪カーリング男子予選ラウンドがスタートした。日本代表のSC軽井沢クラブ(平田洸介、両角公佑、山口剛史、清水徹郎、両角友佑)はノルウェー代表と対戦。リード両角公佑、セカンド山口、サード清水、スキップ両角友佑の編成で臨み、6-4で勝利を収めた。

 

 1998年長野五輪以来、2度目の出場となった日本が強豪を撃破した。10カ国総当たりで行われる予選ラウンド。上位4カ国までが準決勝に進める。日本は世界ランキングで9位。序盤はノルウェーは3位、イギリスは6位、スイス5位と格上との対戦が続く。14位のイタリア戦を挟むと4位のアメリカ、1位のカナダ、2位のスウェーデン戦を控えるだけに出だしで勢いに乗りたいところだ。

 

 初戦の相手ノルウェーには2016年、17年の世界選手権で勝利している。相性が良いとも言えるがオリンピックでの実績は十分。10年バンクーバー五輪では銀メダル、14年ソチ五輪では5位だ。一方、SC軽井沢クラブの面々としては初のオリンピック。雰囲気にのまれず、江陵カーリングセンターの氷の特徴も掴みながら試合を進めたい。

 

 先攻は日本、後攻はノルウェーで第1エンドはスタートした。ノルウェーに1点を先制されたが、両角友佑の正確なショットが冴え渡る。第2エンドで追い付くと、連続スチール(先攻のチームが得点すること)に成功。序盤で3-1とリードを奪った。

 

 第5、6エンドに1点ずつ奪われ、再び同点となった。日本は第7エンドで2点を奪い、引き離しにかかる。第8エンドはノルウェーが加点。5-4で迎えた第9エンドは日本が後攻だ。ここで大量得点を奪い、逃げ切りたいところである。ノルウェーのスキップの2投目がNo.2どまりで、2点を得る大チャンスが訪れる。しかし、両角友佑の最終投てきは微妙な位置に収まり、計測の結果はNo.3扱いだった。日本の追加点は1点のみで終わった。

 

 運命の第10エンド。展開次第では逆転もあり得るが、先攻の日本は失点を1に抑えれば勝利である。互いにショットを重ねると、ノルウェーのスキップが1投目を失敗。千載一遇のチャンスに両角友佑は最後のショットで唯一残っていたノルウェーのストーンを弾き出した。後攻のノルウェーには1投が残されていたが、この時点で逆転は不可能。日本の勝利が確定した。

 

 大事な初戦を取った日本。ベスト4に向けて、この勢いのまま15日のイギリス戦、16日のスイス戦を突っ走りたい。

 

(文/杉浦泰介)